お赤飯たかなきゃ。 -4ページ目

京の都。

そういえば、京都に行った。


そう。いわずと知れた京の都。

794年の平安遷都以来、繁栄と発展を重ね、

幾多の動乱と変革の舞台となった歴史都市。

そして、僕が住みたかった街№1の、あの京都である。


3年ほど前までは、そう遠くなかった。

僕が生まれ育った枚方・くずはの地は、大阪と京都の県境。

電車でも車でも、30分ほどで四条大橋を望めたのだ。

なのでよく訪れた。

一人でお寺と服屋を同時に巡ってラーメンでも啜れば、

時には二人で鴨川等間隔の法則を利用しちゃったりもした。

さらに言うなら、京都府南部に暴風警報が出れば学校は休み。

新幹線は新大阪駅ではなく京都駅から乗った。

その意味では、ボクは京都人なのかも知れない。

否、ボクの気品あふれる立ち振る舞いを鑑みれば、

まるっきりの京都人であると言っても良いはずだ。


そんな心の都、京都―。

離れれば離れるほど愛おしいと感じる。

今昔が見事に融合したノスタルジックかつ近代的な町並み。

重厚な歴史を持ちながら、今もなお人と活気に溢れている。

日本全国いろんな土地に行ってはみたが、こんな街は他にない。

夏の蒸し暑さにさえ目をつむれば、今でも住みたい街№1なのだ。


でも、住むのは無理なので、一泊だけ。

とりあえず、壹銭洋食でビールを。


穴があるなら入ればいい。

土佐の国。

念願だった。


司馬遼太郎先生を心の師と仰いでいるボクである。

小説『竜馬がゆく』を計5度、繰り返して読んだボクである。

当然、坂本龍馬は尊敬する人物№1兼マブダチであり、

高知県は、キリスト教徒のエルサレム、高校球児の甲子園のそれと同じ。

特に桂浜は、死ぬまでには絶対に訪れなければいけない場所であった。

実は医者に「あと50年生きられるかどうか分からない…」と告げられた身。

このまま何も為さぬままに死の床につくわけにはいかない。

荒れ狂う大海原を眼前に龍馬と肩を並べ、

己の内に燃えたぎらせてきた情熱を、存分にぶつけようではないか。


てことで、行ってきました。

高校時代の友人たち十数人と一緒に行ってきました。

川遊びしてバーベキューしてかつおを食った後に行ってきました。


穴があるなら入ればいい。


でも、予想以上に波が高くてびっくり。


「た、たかいな…」


穴があるなら入ればいい。


龍馬さんも予想以上に台座が高くて偉そう。


「た、たかいっすね…」



だがまぁ、そんなことは美味い酒と美味い魚には無関係。

朝から晩までビール飲んでた。美酒佳肴。土佐の国。

甲斐の国。

7月に入ったばかりの頃だった。


五感を惑わす、甘く豊潤な香り。

そして口中に広がる上品にして大胆なまでの瑞々しさ。

何より、あの官能的な肉体と艶やかな曲線美。


その頃僕は、彼女のことを考えて毎日そわそわしていた。

そして、わなわなもしていた。彼女に夢中だった。


そわそわ…わなわな…


僕はわなわなを我慢できずに車を走らせた。

そう遠くはない。中央道に乗せば、ほんの1時間ほどだ。


山越え野を越え、僕は疾きこと風の如く、甲斐の国、山梨県に到着した。


穴があるなら入ればいい。


デジタル化の波に飲まれ、写真屋のおじさんは暇そうだった。

でも僕はそんなことは気にしない。

おじさんには脇目も振らず、彼女だけを目指した。


「そうだ!今日はこの手で彼女を狩るのだ!」

「ももちゃんを、狩って狩って狩り尽くすのだ!」


そう。彼女の名前は、もも。

またの名をピーチ。


そこからはもう覚えていない。

ピッチピチのピーチを前に、僕は制御不能となった。

性癖だろうか。もぎるや否や、むしゃぶりついた。


「うまゃ~!うまゃ~!」


かっぱえびせん以上に、やめられないとまらない。

360度全方向からの甘い誘惑に完全にフィーバー状態。


「バブルや!」

「こりゃ、バブルやでぇ~!!」


1ダースは食った。ももバブル。甲斐の国。


穴があるなら入ればいい。


おしりみたい。