極北に駆ける/植村直己 | なおぱんだのひとりごと。 ~読書と日々に思うこと~

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北の国から、読んだ本、買った本、大好きな曲、そして日々思うことなどをポツリポツリと書いてます。

極北に駆ける (文春文庫)/植村 直己


日本を代表する世界でも屈指の冒険家の体験記です。以前に「青春を山に賭けて」という自叙伝を読んで深い感銘を受けました(こちら)が、この作品も読んでいるうちに夢中にさせてくれました。


自分の最終目標である南極大陸単独横断に向けた訓練として、極北のグリーンランドでの犬橇による単独3000キロ走破を計画し見事に完遂した著者のチャレンジ精神には脱帽しますが、現地のエスキモーと長期間生活を共にするなかで、老夫婦の養子に迎えられてその家族になるなど、どこに行っても受け入れられるその人懐っこさは、著者の人間性を十分に表していると思います。さらには、ただ優しいだけではない、冷静な判断力と決して諦めない行動力が、他の者には成し遂げることのできない大冒険を可能にしたんでしょうね。しかもそれが今から40年近くも昔の話しになることにも驚きです。
 
著者から見たら、この地球という星全体が広くて大きい遊び場に過ぎないんでしょうね。