御礼&クリスマスイブに物語です! | NPO法人ねこけん Official Blog

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2011年9月22日に立ち上げた新猫ボランティア団体『NPO法人ねこけん』の公式ブログ

昨日の、ねこけん譲渡会 板橋会場ファイナルにご来場頂きましたみな様!ありがとうございました。長きに渡り、多くの保護猫さんと優しいご家族様との出会いを作ってくれた「板橋会場」ですが、次回から、「落合会場」で開催となります。詳しくは、スケジュールをご確認ください。
さて、本日はクリスマスイブです。
みんなが楽しみにしている、サンタクロースの贈り物。今年は、どんな贈り物が届くのでしょうか?
NPO法人ねこけんから、みな様への贈り物は…

「サンタクロースの家族になった母猫

真っ白い猫が、10月も後半になろうという時期に、一件の家の物置の中で3匹の子猫を産んだ。
母猫は、外を知らないらしく、寒さに耐える術を知らなかった。
「此処は寒すぎる…。暖かい暖炉は何処にあるのかしら…」
湿った毛布や麻布をかき集めて作ったベッドは、冬の寒さから子猫を守るのに十分ではなかった。
母猫が必死に子猫をなめて暖めようとしても、子猫は次々に動かなくなり、冷たくなって行った。
唯一、母猫にそっくりな、真っ白の男の子は、風邪で片目をぐちゃぐちゃにしながらも、なんとか生きていた。
「このままではいけない。どこか暖かい場所を探さなくては」
母猫は、真っ白い子猫に言った。
「坊や、私の可愛い坊や。お母さんが帰って来るまで、決して外へ出てはいけませんよ。外は恐ろしい程の寒さで、坊やは兄弟のように、冷たくなってしまうから」
子猫は、潰れたぐちゃぐちゃの片方の目をしばしばさせながら、賢そうに返事をした。
「はい。お母さん、僕はここを動きません」
母猫は意を決して、暗い夜の中へ歩き出した。
白い雪が音もなく静かに落ちてくる。
息を吸うと、肺まで凍りつきそうな寒さだった。

一歩歩き出すと、足の裏が痛いほど冷たい。
しかし、真っ白な母猫は、子猫の事を思い、歩き出した。

少し歩くと、人間の家の灯りが見えた。
「あそこに行けば、暖かい暖炉が有るわ。坊やも私も暖かく過ごせるはず」

勇気を出して、歩き出す母猫の前に、冷たい風が雪と共に容赦なく吹き付けた。
思わずうずくまる母猫に、更に冷たい風が襲いかかる。
母猫は、寒さと恐怖で動けなくなった。
「ああ、どうしよう。もう少しなのに…。坊や…私の坊や…」
母猫は、自分の意識が薄れて行くような気がした。

シャン シャン シャン
母猫は、薄れていく意識の中で、遠くで鳴る鈴の音を聞いた。
「誰か…助けに来てくれたのかしら…」

ホーホーホ―

大きなトナカイが、真っ白い母猫の体を赤い鼻で突いている。
「何?何?」
母猫は驚いて顔をあげた。
目の前に、大きな赤い鼻が見えた。
「キャッ!」
母猫は、大きく飛び上がった。

「おやおや、驚かせてすまないね。こんな雪の中で寝ていては風邪をひくじゃないか。君は何処へ行くつもりだったのかい?」

赤い服を着て、白いひげを蓄えた老人が、優しそうな笑顔で母猫に聞いた。

母猫は、子猫の事、暖かさを求めて灯りの灯る家まで行こうとしていた事を話した。

すると、白いひげの老人は
「そうか。君は、子猫を暖かい人間の家で、不自由のない暮らしをさせてあげたいんだね」
母猫は頷いた。
「乗りなさい」
白いひげの老人は、真っ白い母猫をソリに乗せて、トナカイに言った。
「さぁ、子猫を迎えに行こう!ホーホーホ―」

いつの間にか、雪は止んでいた。

トナカイは、ゆっくりと浮かび上がり、首についた銀色の鈴を鳴らしながら、子猫が待つ物置きまで、軽やかに走り出した。
母猫は不思議と、寒さを感じなかった。

シャン シャン シャン

橇は物置の前に、音もなく降りると、白いひげの老人は言った。
「子猫はどこかね?」
母猫は、ソリから身軽に飛び降りると、子猫の元へ走った。
真っ白い子猫は、母猫の言いつけ通り、湿った毛布と麻布の中で震えながらうずくまっていた。
「坊や!」
母猫が走り寄ると、子猫は小さく顔をあげた。
「お母さ…ん。僕…ちゃんと待っていたよ。寒い…寒いよ。でも、待っていたよ」
白いひげの老人が、子猫を抱き上げた。
「おお、可愛そうに、寒かっただろう。坊や、さぁ、行こう」
そう言うと、母猫と子猫をソリに乗せて、走り出した。

「お母さん、僕何処へ行くの…。お母さん」

母猫は、白いひげの老人を見上げた。
白いひげの老人は言った
「真っ白い母猫の賢い子猫よ。安心しなさい」

そして、ソリは灯りの灯る1件の家の前で停まった。
白いひげの老人は、子猫を抱き上げると、そっと縁側に置いた。
コンコン コンコン
窓をたたいた。
家の中では、暖かい暖炉の前で、両親と娘の家族が、暖かい紅茶を飲みながら楽しそうに話をしていた。

「あれ?お母さん。何か音がしなかった?」
娘は、ふと何かの音を聞いた気がした。
「風じゃないかしら?」母親は、紅茶をすすりながら、窓を見た。

コンコン コンコン

「お母さん、やっぱり何か居る!」
そう言うと、立ちあがり、窓へ向かうと、ガラリと窓を開けた。
「あっ!」
足元に、小さくうずくまる真っ白い子猫が居た。
「大変!お母さん!子猫!子猫が倒れている!」
母親は、驚いた顔で、窓に近づくと、娘に言った。
「あら、大変!早く家の中へ。暖めてあげなくちゃ」

娘と母親は、乾いたタオルを持って来て、子猫をくるむと急いで部屋の中へ入った。

真っ白い母猫と、白いひげの老人が窓から中をのぞくと
「お父さん、お湯を沸かして、暖かいタオルで子猫を拭いてあげて」
「美雪ちゃん、子猫用のご飯を買ってきて」

そして…
「お母さん、この真っ白い子猫、片方の目が潰れてしまっているのね、可愛そう。明日獣医さんへ行きましょう。クリスマスイブにうちに来たから、イブって名前にしよう!きっとサンタクロースさんからの贈り物よ」
「あらあら、美雪はもう、この子猫を家族にしたのね」
「ええ?ダメなの?お父さん良いでしょう?イブはもう家族よね」
父親は、優しい笑顔で頷いた。

真っ白い母猫と、白い髭の老人は、顔を見合わせ笑顔になった。
「あの子猫はもう大丈夫じゃ」
母猫は、少し寂しそうな笑顔を浮かべながら
「坊やに素晴らしい贈り物を頂きました。ありがとうございます。私は何をお返しをしたら良いでしょう?私には何もないのですが…」
白い髭の老人は、少し考えて…言った
「さて、お前さんは、どうするのかい?家はあるのかい?」
真っ白い母猫は、うつむいた
「行くところ…ないです。家族はあの真っ白い坊やだけ…」
白い髭の老人は言った。
「じゃあ、わしの家に来なさい。手伝って欲しい事は山程有るんだ」
真っ白い母猫の顔がぱっと明るくなった。
「手伝うって、私に出来る事が有るのですか?」
老人は優しい笑顔で言った
「ああ、有るとも。わしの家には、世界中の子供達から、沢山の手紙が来る。12月24日に間に合うように、その手紙に返事を送らなくてはならないし、こうして、プレゼ ントも届けなくてはならない。人間の子供たちからの手紙もあるが、犬や猫、鳥から馬に至るまで、動物や鳥達、魚達の子供達からだって手紙は来るんだ。だから、わしの家族は、動物や鳥達も沢山いるんだよ。お前さんも、家族の仲間入りだ!そしてわしを手伝ってくれんか?」
母猫の顔がパッと明るくなった。
トナカイが、嬉しそうに首を揺らした。
「おお、そうじゃな、急いで残りのプレゼントを届けよう。あっと言う間に夜が明けてしまうからな。明日は、子供たちの笑顔で世界が輝くだろうな。ホ―ホ―ホ―」
トナカイが走り出した。
真っ白い髭の老人と、その老人の家族になった真っ白い母猫を乗せたソリは、ふわりと空に舞い上がった。

「ホ―ホ―ホ―。さぁ、行こう!サンタクロースからの贈り物を、世界中の子供達が待っている。ホ―ホ―ホ―」

いつの間にか、暗い空には明るい月が輝いていた。

「サンタクロースさんへ  僕には今日優しい家族が出来ました。だから、僕は何も要りません。どうか、僕のお母さんに優しい家族をください。僕の優しいお母さんに。お願いします  イブより」

「イブちゃんへ 贈り物は、届けたよ サンタ クロースより」

ソリは、サンタの家族になった母猫を乗せて、滑るように空を走り、星が散らばる空へと消えて行った。
***終わり***

☆ねこけん譲渡会開催☆
○落合会場(新規の会場です)

日時 2014年12月28日(日
午後1時~午後5時
場所 :東京都新宿区上落合3-7-7
交通 :東西線 落合駅徒歩3分
大江戸線 中井駅徒歩4分
JR総武線 東中野駅徒歩8分
地図はこちら↓

家族を待っている猫さん達が沢山参加します♪
保護猫の体調により、当日欠席となる子もおりますが、当日のお問い合わせはご遠慮頂けます様お願い申し上げます

※譲渡会へお越し頂く際 予約等必要ありません。

KIMG1007.JPG

(↑詳しくはこちらをクリック)
上記より、条件・契約書をご確認ください。


2014年12月のNPO法人ねこけん譲渡会スケジュール
12月28日 落合※新規の会場です。
2015年は1月4日 落合からスタートとなります。


多頭飼育崩壊、TNR現場での保護が多く、引き続きご支援をお願いしております。

ご協力をお願い申し上げます。

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猫を救う為に、何卒ご協力をお願いいたします。

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※売り上げはすべて、保護猫および活動に使わせて頂きます。
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