しかし、こうして、幸せな生活に入る子達は、ほんの一握りです。
飼い猫ではないからと、病気を放置され、怪我を放置され、誰にも知られないまま、苦しみに耐えながら消えて行く…。それは、たまたま有った事でしょうか？いいえ、毎日起こっている現実です。
野良猫と言われる猫達だって、先祖を辿れば飼い猫です。
人間の身勝手で捨てられたり、逃げても放置されたり、不妊去勢をしないで中外自由で飼育していたり、その被害者が野良猫だと思います。
猫は、ただ生きているだけです。
悪い事も考えません。贅沢も要求しません。
そんな命が、飼い主が居ないというだけで、迫害され、邪魔者扱いをされ、挙句「処分」と言われ、殺されてしまうのは、人間としてどうなのだろう？と考えてしまいます。
人間は、宇宙まで行かれる技術や文明を持っているのに、地球上では、みな生きる権利が有る事を、何故忘れてしまうのか？
そんな思いをしながら、活動する中で、やはり思うのは、TNRの重要さだったのです。
まずは、飼い主の居ない猫を増やさない事です。
繁殖を抑え、1代限りの命を見守るという、人工的では有りますが、殺してしまうのではなく、自然に数を減らす事を、目指す取り組みです。
それは、猫が好きな人も、ルールを守り、猫が嫌いな人も譲歩し、お互いに共存できる有効な方法だと思っています。
なんとも、スマートに聞こえますが、現実のTNRは、大変な労力と時間を使います。
ただ捕獲ケージを置いて猫が入るのを待って、入ったら病院へ連れていくというだけでしょ？と思う方もおられるでしょう。
しかし、実際は、そんな生易しい活動では、ありません。
寒い日は、厚手のコートを着ても、足が震える程寒い。
暑い日は、蚊に悩まされながらも、汗がだらだらと流れる不快感の中、長時間立ち続けています。
当然、人手も不足し、大規模なＴＮＲ現場がある時には、有給休暇を使っているメンバーもいる程です
近隣の、猫嫌いの住民に、怒鳴られたり、脅されたりもします。
理不尽な要求を、受ける事も多々有ります。
みなさん、大人になって、他人から怒鳴り散らされる事って、余り無いと思いませんか？
それでも、その場では辛いけど、私達は、家に帰れば快適な生活があります。
しかし、猫達は違います。
捕獲ケージの中で、殺されるのではないかと、必死に出ようとする姿を見るのは、心が締め付けられる思いですが、猫達はその捕獲ケージを出て、帰る場所も、また外なのです。
そして、捕獲をし、1晩自宅の脱衣所等で保護をし、翌日病院へ連れて行きます。
手術後、また自宅で1泊させ、翌日リリースします。夜中に鳴く子もいて、眠れない時もあります。
おまけに、猫の入った捕獲ケージを何台も運ぶだけでも重労働です。
それでも、全てリリースが出来れば、良い方です。
TNR現場で、出会った猫達の中には、人馴れしている子や、子猫は、虐待や販売目的で猫を捕獲する人々の、格好の餌食になってしまう為、保護をしなくてはならない事も有ります。
ここでも、私たちは、辛い命の選択に迫られます。
TNR以外でも、保護猫となる子は多く居ます。
19年間、家猫として、高齢者に飼われていた三毛猫は、ペット飼育不可住宅に引っ越すから、保健所で処分して貰うと、言われていました。偶然その事を知った、心ある方が、保護を申し出て、ねこけん保護猫になりました。勿論、元の飼い主は手放すだけで何もしません。
あるケースでは、いきなり電話で「御飯をあげていたら、猫が増えてしまったの。それで、不妊去勢をしようと思って捕まえたら、お腹が大きい子だったの。もう数日で産まれるって言われた」と。
私達からすれば、「良かったですね！元気な仔猫の誕生をお祈りしています！」と言いたい所ですが、相手の方からは「あなた達が引き取らないなら、今すぐに中絶して貰うから。どうする？先生を待たせているから！」と。
内心「何で私達が引き取るの？自分で、責任を取ればよい事でしょう？」と思いました。
その人は、自分で御飯をあげていて、自分で猫を増やしてしまい、自分で捕まえて、自分で病院へ連れて来た。
此処までは当然といえば当然で、私たちには関係の無い事でした。
ところが、最後の最後に、人に投げて来る。何故、最後まで自分で責任を取らないのでしょうか？
しかし、出会ってしまった以上、猫に罪は有りません。救う事が可能なら救ってあげたいし、救えるようにしたいと考えました。
結果的に、引き取りましたが、此処でも、私たちは命の選択に迫られました。
母猫の事、仔猫の事、先々の事を考えると、時間もお金もかかります。
一般の方々が、不安になるのも理解できますが、私たちも同じです。
また、早朝6時に電話が鳴り、泣きながら「お願いです！動物病院を紹介してください！仔猫が棒で叩かれました！」という方もおられました
皆さん、どうしてボランティアの、私達に言ってくるのか？
何故なら、動物の治療やお薬は高く、行政も助けてくれないからです。
そして、保護をした子達に、新しい家族を見つけてあげなければ、保護猫は増える一方で、私たちの首を絞めます。
そこで、里親会場を借り、里親会を開催して、保護猫達を優しい家族の元へ送り出していますが、TNRの為の費用や、怪我や病気の子達の、治療費等、とても1個人では担えません。
練馬区以外でも、区や市で、TNRの際の不妊去勢手術に、一部費用負担をしている所もありますが、面倒な手続きや登録等が有ったりして、ボランティアや、慣れている人はまだしも、一般の人達が気軽に使える制度とは、言いにくい部分も有ると思います。
だから、多くの方々は、自己負担に不安を覚え、怪我や病気の子、危険な場所に居る子等、猫の事を心配しながらも、見てみぬ振りをしてしまう。
ご相談者の中には、もっと、不妊去勢の金額が安ければ…。野良猫でも受け入れてくれる病院が近くにあれば…と、思う方も多いのです。
皆様の中には、嫌ならそこまでする事無いのでは？と思う方もおられると思います。
私達もそう思う事は多々ございます。
しかし、平和と言われる日本の中に居るのに、外で生きている猫達は、常に危険や不安の中で暮らしているのです。私たちも、目の前で死に掛けている命を見てみぬ振りは出来ないのです。
いつか、私たちの活動が不要な社会になる事、1匹でも多くの命が、安心で安全な生活が出来る事を願いながら、これからも活動をして行きたいと思っています。
（え～、そろそろ熟睡していた方もお目覚めになるお時間かと思います。）※雰囲気次第で
最後になりますが、
猫の保護活動をしているボランティアの印象はと言えば、たぶん、猫の為なら形振り構わず自転車にまたがり、何処へでも参上し、猫の御飯をばら撒き、注意をすれば、逆切れ。おまけに、突然野良猫を病院へ連れて来て、他の患者さんに対して気遣いが出来なかったり、「命を救っているのよ！」とばかりに、大きな態度だったり、猫の為にお金を遣いすぎて貧乏だとアピールをするおばさん…と、言ったところでしょうか？
まあ、100％否定は出来ませんが、最近では、そんな過去の遺物的なボランティアさんは減りつつあると思います。因みに、私たちも違うつもりです。
猫と人との共存を目指し、地域活動にも理解を持ち、常に学ぶ姿勢で、愛護だけに偏らない活動をしているボランティアも増えています。
猫のボランティア活動は地域活動でも有り、命を大切にする活動でも有ります。
そして、私達の活動は、獣医さん無しでは、成り立ちません。
私達の活動や経験が、猫のボランティアへの印象を変え、一般の方々の愛護精神を後押しし、
獣医さん達との連携や協力体制を作る一端を担える事を願っております。
以上、私たちNPO法人ねこけんのボランティア活動の日常的な活動のお話をさせて頂きました。
最後に、いつも私たちの活動にご理解とご協力を頂いている、ハナ動物病院院長 太田快作先生と、獣医師の皆様、看護士さん、そして、このような機会を下さいましたNPO法人ゴールゼロの皆様に感謝申しあげます。
ありがとうございました。」
Ｍ代表、緊張の余り、噛みまくり～の棒読み～の…唇から血だらだら～の、渇いて口あわあわ～の…セミナーでの発表でございました。
☆ねこけん里親会開催☆
2013年9月15日（日）
１３時～１７時
※詳しくは里親会情報 をご覧ください！
日時９月１５日（日） 午後1時～午後5時
※練馬で開催です。お間違いのないように!
場所 東京都練馬区豊玉北5-15 -12
アロマテラピーサロン「マシュマロー」
の入っているビルの2Ｆです。
交通西武池袋線 練馬駅 徒歩1分
東京メトロ副都心線 練馬駅 徒歩1分
東京メトロ有楽町線 練馬駅 徒歩1分
都営地下鉄 大江戸線 練馬駅 徒歩1分
家族を待っている猫さん達が沢山参加します♪
※仔猫も参加致しますが、離乳前・8週齢前の仔猫達は譲渡致しません。
里親会に出られるようになった仔猫のみ、譲渡対象となりますので、予約や事前面会は出来ませんので、ご理解ご協力をお願い申しあげます。
☆里親様へのお願い☆
（↑詳しくはこちらをクリック）
上記より、条件・契約書をご確認ください。
①終生飼育 ②完全室内飼養 ③不妊・去勢手術 ④医療費の負担 などの条件や、里親さんになっていただく手順などを記載しています。 ボラさん大募集！！！
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子猫や成猫ちゃんの預かりができるボランティアさんや、その他の作業をお手伝いして下さる方を募集しております！
※医療費はネコケンが全額負担致します！
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よりご連絡をお願い致します☆
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