透析がどの様なものか
すぐにイメージできなかった兄が
ほんの少しの説明を聞いた後
反対するあたしの言うことは聞いてくれず
認知症で89歳の母に透析導入を決め
開始してからもうすぐ1ヶ月になる
振り返れば……あの時も。
亡き父が誤嚥性肺炎になり
生死を彷徨っていた頃
(当時89歳)
兄は医師から
リヴィングウィルの記入を
求められた
自分では決められないから
あたしに
代わりに記入してくれと振ってきた
あたしは
延命に関わる処置は全て希望せず
苦痛を取り除いて
逝かせて欲しい、とした
あたし自身だったら
そうして欲しいから
だけど結局
兄が医師に望んだのは
CVポートの手術をして
高カロリー輸液を入れることだった
認知症はどんどん進み
発語もほぼ無くなり
高カロリー輸液の点滴をされながら
ベッドに寝ているだけ
身体も拘縮して変な形に曲がり
褥瘡もでき
処置後1年しない内に
昨年12月に病院で亡くなった
そして
この度の母については…
心不全と肺炎が悪化して
2、3日で急逝するかもと言われていた
(元々ANCA関連血管炎と言う難病で
腎臓内科へ月一で通院)
水が溜まっているので抜く為に
利尿剤を使用していたが
今度はその為に腎臓が悪くなり
透析をするか否かとなった
反対をしたのに7/4に透析開始
7/12〜7/25迄毎日
母に会いに行き
5、6時間一緒に過ごした
7/13に母は
治療はもうこれでいい
家に帰ってそれで終わりでいい
帰ろう
帰ろう
早よ帰ろう
…と短い言葉だけど
自分の気持ちをちゃんと言っていた。
認知症とせん妄で
不穏な状態は
日に日に変化していった
身体に付けてある
いくつかのカテーテルを抜かないように
両手にされていた抑制ミトン
(看護師さんは申し訳なさそうだった)
あたしが面会に行き始めた頃は
入れ歯の入っていない萎んだ口元へ
両手を持っていき必死に
外そう外そうとしていたが…
(若手の看護師さんにポロッとその事を言ったら
「先輩看護師さんに伝えたら娘さんが来ている時だけ外しましょう」になった、と嬉しそうに報告をしてくださった❤️あの時の若手看護師さんありがとう
)
それも無くなり
手は布団の中のまま
動かすことはなくなった
最初
動かさなくなってから
おしっこおしっこおしっこー
お便所連れて行ってくださーい
帰りたい帰りたい帰らせてー
おとうさーんおとうさーんおとうさーん
…も言わなくなり
はぁはぁはぁはぁ…しながら
寝ているだけになった
声を掛けても反応が無かった
(あたしが面会に行っている後半)
あたしは透析を否定しているわけではなく
認知症で
今月90歳になる母に行うには
酷だと言っていた。
余計なことをして
母の苦痛が長引くことなく
透析以外で
苦しみを取り除きながら
逝かせてあげたい、と思っていた。
あたしが
自宅に戻って来てから約1週間になる
ようやく
兄は一昨日主治医から
現状を聞いて決意したそうだ
昨日から高カロリー輸液は中止
透析を止めると尿毒症になり苦しいので
治療として継続するそうだ
月水金🔁
今後血圧が下り
意識が戻らなくなった場合
透析をやめて
緩和ケアのCKMにするかも…
と言う話を聞いたらしい
覚悟をしておくようにだって
あたしはとっくに
覚悟をしていますから
覚悟の「カ」の字も無かったのは
何故かとても楽観視していた
アナタですから
飲食出来ないと言ったら
メイバランスだったら飲めるから
飲ませなきゃだとか
寝てばかりだと廃用になるから
日中は座位にしてもらわなきゃだとか
とっても‼️無理な事をいうから
今の母を見に来てと何度言ったことか‼️
来なかったくせに❗️❗️❗️
時間が掛かったけど
ようやく理解したようだ
<内科医たけおさん>
素人でも分かりやすく
説明されている
こういう情報を
兄にしっかり見てほしかった
あたしが言っても
いちいちそんなの送ってくるな
と聞く耳を持たない兄
小さい頃の兄妹喧嘩は、手足が出るけど
大人の喧嘩は口だね(正確にはmailで)
もうじき大人の口喧嘩も終わる筈
