観たかった映画がやっと上映❗️

私の好きな、"実話に基づく"イギリス映画❣️
そして今回は少し歴史もの❗️

この "ロスト・キング" とは、"リチャード3世" のこと。
私がリチャード3世を知ったのは、子供の頃に見たこの絵から。
ポール・ドラローシュの「ロンドン塔の若き王と王子」
私の記憶が正しければぁ~😅昔、朝日新聞の日曜版で絵画を一枚紹介する連載があって、そこで見ました。その他にも、この連載で同じドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」やダリの「聖アントニウスの誘惑」やスーラ、レジェ等の絵が紹介されていて、歴史や絵画に興味をもちました。

この絵の中、若き王エドワード5世とその弟ヨーク公リチャードは何に怯えているのか、というと…
叔父のグロスター公 リチャード(3世)に暗殺されそうだから、というもの。
そこでリチャード3世を知り、調べると極悪人じゃん❗️と。
しかしその後、悪人説が広められたのはシェイクスピアの戯曲のイメージからで、今では色々検証され、実はそうではなかったのでは❓️説もあると知る。
なるほど。
「歴史は勝者によってつくられる」もの。
日本でも明智光秀とか今川義元、豊臣秀頼、新撰組、など、評価が時代によって変わったりしてますもんね💦
それに、リチャード3世の肖像画のイメージは悪人とは思えなかったんですよね。私は。
ロレンツォ・デ・メディチの肖像画のように。美男子ではないが、聡明で情熱を内に秘めた感じがする。
私の好きな中世ヨーロッパの漫画作品でも、甥たちを逃がしていました☺️そんなイメージで好い人説を後押し。
なので、この映画の主人公フィリッパの気持ち、わたし、解る😃⤴️

👑主人公 フィリッパ・ラングレー役にサリー・ホーキンス。『シェイプ・オブ・ウォーター』や『パディントン』など多数出演。
芝居「リチャード3世」を観て、自分と同じように不遇な扱いを受けている、と感じ、俄然 リチャード3世推し❣️に。
リチャード3世協会に入会し、書籍を買い漁り、調べていった結果、リチャード3世の遺骨を探して彼の名誉を挽回する事に情熱を傾ける。

🌞フィリッパの別居中の夫 ジョン・ラングレー役はスティーヴ・クーガン。本作の製作、脚本も担当しています。
この方『ナイトミュージアム』でのオクタヴィウス役や『パーシー・ジャクソン~』のハデス役、グルメ旅行映画『イタリアは呼んでいる』で自分役などされていて、好きなんです☺️
フィリッパとは別居中だが、色々心配したりアドバイスをくれたり。

👑幻のリチャード3世はハリー・ロイド。
格好いいですね❗️「ゲーム・オブ・スローン」で有名のよう。そして小説家ディケンズの5世代後の子孫らしいです。
私はリチャード3世ってロキ役のトム・ヒドルストンさんのイメージでしたが、彼も近い⤴️
劇中劇でリチャード3世を演じる役者さんも彼。

🌞発掘隊のリチャード・バックリーにマーク・アディ。
この方も「ゲーム・オブ・スローン」に出ていますが、私は『フル・モンティ』や『ROCK YOU ! 』『ロビン・フッド』での彼が好き💗

他、フィリッパの味方になってくれる市役所の女性役で、「Sherlock」でのジョンの嫁(そして実嫁、元 になっちゃったけど)のアマンダ・アビントンも出ていました。

👑ストーリーは、実話ベースなので、ネタバレして話しますと、専門家でもない、リチャード3世オタクと思われたフィリッパが、歴史学者でも見付けられなかった リチャード3世の遺骨を発見する❗️までのお話です。
このリチャード3世の遺骨が駐車場で見つかり、後日DNA検査でリチャード3世と証明された事は日本でもニュースが出ていて知っていました。
骨から復元されたりもしてて。
映画での物語はサクサク進んでいますが、実際は道は険しく長いです。
フィリッパは1998年にリチャード3世協会に入会、調査をし、2005年にここではないか❓️というポイントを見付ける。
そして協力者、資金を集め、2007年 発掘。見つからず→また資金集め→調査→2012年に再発掘
…で、ついに❗️となるわけです。
発掘隊長のリチャード・バックリーは、ここでリチャード3世の墓が出たら「自分の帽子を食う」とまで言っていたようです。それほど、考古学、歴史学的にはあり得ない場所だったのかと。彼はリチャード3世よりも、教会の跡地などを探すつもりのようだったし。(後に彼は帽子型ケーキを食べて約束を守ったようです☺️えらい❗️)
でも、お金を集めてきたのはフィリッパ。
現場のリチャードや作業員に、自分がここだ❗️と思う場所の発掘を進めるよう指示します。
ここ、かっこ良かった❗️そしてフィリッパにアドバイスをした夫ジョンも。
🌞ジョンは最初はリチャード3世の幻に話しかけたりもするアブナイ妻を心配し、現実的な話をしたりします。が、影でしっかり協力してくれます。また幼い2人の息子たちの面倒もみてくれたり。
リチャード3世 幻 と話す様子をみて、「ママが独り言 言ってる。」という息子にジョンが「誰でもすることだよ。」っていう感じの事を言う。ホロッときました😢
そうしたおかげが、子供たちも理解し、協力的。発掘後、子供たちも大喜び😃なのも納得。
家族の後押しは重要だったと思います。
※監督曰く、10年たった今でも彼らは同じように暮らしていて、友達のような関係だそう。

✨リチャード3世の幻が現れたり、発掘隊長の名前がリチャードだったり(よくある名前とは思うが、縁を感じる)、駐車場の®️にビビッときたり。ちょっとスピリチュアルなところも好きです。
山岸凉子先生の漫画「ツタンカーメン」を読むと、ハワード・カーターがツタンカーメンの王墓を発見する雰囲気もそうでした。何かに導かれるような。
王が見付ける人を選ぶ、というのか。

運命❓️縁❓️を感じます。

※この漫画は発掘の過程やエジプトの歴史もわかって面白いです。


🔥そして、何より凄い フィリッパの情熱❗️

トロイヤ遺跡を発見したシュリーマンのようです。

 

監督のスティーヴン・フリアーズも言っています。「周囲の意見に流されない事は難しいが、自分の意見を貫くことは大切」だと。

監督もハリウッドで苦労し、インディペンデント映画の自由を感じたそうです。

自分を信じること、そしてそれを貫くことの大切さを教えてもらいました。

※監督 ボスワースにて。


✴️また、監督はこの発掘現場のレスター出身で、発掘された時のことをよく覚えいるそうです。映画で描いた通り、発掘直後の大学側は自分達が掘り当てたと主張し、「リチャード3世を発掘した❗️」と、バスに大きく広告を出したり、費用は全て自分達が捻出したという嘘までついていたそうです。

フィリッパにも、リチャード3世協会の人達にも失礼だよっ❗️

映画でも酷いなーって思ったんですが、実際もそうだったんですね😡

「発掘許可証にサインしといたよ~」のあたり、嫌な予感がしたんです。でも現場を仕切るリチャードはいい人そうだし…と。

まあ発掘していたメンバー達が自分の手柄のように嬉しそうにするのは百歩譲ってそりゃそうなるか、と思うんです。

しかしあんだけ非協力的でバカにしていたレスター大学の態度❗️あの副学長に、広報らしき女性が腹立つ💢💢手の平がえし かよって。

近年は、さすがにレスター大学も「発掘した」→「発掘に参加した」となったよう。

レスター大学、調べてみたら、あの某元皇族❗️会見で国民を睨み付け、啖呵きって逃亡し、未だ国民に迷惑をかけている、あの人が留学したことのある大学でした❗️

そう、最近、巷では馬子さん(妹は鹿子さん)と言われているあの人です。(二人揃って馬・鹿 姉妹💦)

あぁ~って納得。そういう大学なんか。と。


話はそれましたが、最後の方まで(ネタバレ有)感想🌹

🌞フィリッパのバッグなど含めファッションが可愛いかったです。

最初は持病があるのに、あんなヒールの靴は大丈夫❓️なんて心配していたのです。

でも、重い本や資料を運びやすい可愛い柄のリュックにしたり、現場へユニオンジャック柄の長靴(向こうではウェリントン ブーツと言うらしい)を履いたり、と工夫しながらもオシャレを楽しんでいるようで。(※このウェリントン ブーツは今ではビジターセンターに展示されているようです。)

バラのパッチワーク入りGジャンもステキ🌹

子供達のラグビージャージ姿も可愛い。確かに丈夫だし、通学着にいいかも。


👑そしてリチャード3世が国に認められて、レスター大聖堂に再埋葬された事✨
※ここでも歴代君主のお墓のあるウェストミンスター寺院や、縁のあるヨーク大聖堂に埋葬するべきだ❗️と争いがあり、裁判で決着したみたい💦
街の人達が棺にヨーク家の白薔薇を投げ入れるシーンは美しかったです。
実際、大勢の方が参加し、そうしたそうです。
(イギリス人の こういうとこ 好き💗)
葬儀にはカンタベリー大主教も参列し、エリザベス女王は手書きのメッセージを送り。
リチャード3世と血縁関係があるとされるベネディクト・カンバーバッチが詩を朗読したそうです。カンバーバッチはドラマ「クラウン」でもリチャード3世を演じています。

👑ラストシーンでフィリッパに対し、「エリザベス女王(もちろん2世)が、大英帝国勲章第5位(MBE)を授けた」とあり、心、震えました✨
報われて良かった❗️
フィリッパはまだ思いをとげれて納得できているかもしれないけれど、あれだけ協力してくれた家族、特に応援してくれた息子さん達のことを思うと、悔しくて…😢だったので。
報われて良かった❗️

👑こうした映画が作られた事も良かったです。
リチャード3世にとっても💖
彼の墓碑銘はラテン語で
「ロワイヨテ・ム・リ」、"忠誠が我を縛る"
極悪人には思えません。


👑終盤、骨も見付けてもらい、思い残すことなく終焉の地へ挑んでいくリチャード3世がかっこ良かったです。

彼は1485年、ホズワースの戦いで亡くなります。戦死した最後のイングランド王になります。薔薇戦争も終わるし、歴史のターニングポイントに生きて、散っていった人なのかも知れません。

本当のリチャード3世はどんな人だったのかな。と思いを馳せます。

👑シェイクスピアも戯曲を書いたのはリチャード3世の死から100年後、当時のテューダー朝のつくった歴史書を基に、面白く脚色して書いたものと思われます。
書き方は酷いけど、魅力的だからこそ、未だに多くの観客を魅了するお芝居なのでは❓️
リチャード3世役は歴代屈指の名優がこぞって演じています。
シェイクスピアの時代の人気俳優リチャード・バーベッジ。ローレンス・オリビエやイアン・マッケラン、アル・パチーノ、仲代達矢、市村正親…
ま、私は観たことないんですけどっ😅
…本は途中までしか、だし💦

 

👑ハロルド作石さんの「7人のシェイクスピア」の新しいシリーズの方で、この「リチャー三世」を作り出すところがあり、ダークヒーローとしてリチャード3世を登場させています。

姿は醜くても、カッコいいんです❗️

 ※今、一旦 完❗️として休載中。私としては、続きが気になります。


先ずは映画から観てみようかな❓️