今日は父の三回忌でした。
そして明日3月18日は、父の誕生日でもあり祥月命日でもあります。
お経を聞きながら、父とのいろんなことを思い出していました。
この曼荼羅は、父の四十九日法要の前日に完成しました。
『見える世界と見えない世界・・・ともに光あれ』
描き始めたのは、たぶん父が入院していた頃。
病院を退院した翌日に、父は光の世界に還りました。
その日は土曜日で、ちょうど父のお誕生日でもありました。
仕事を終えたら、美味しいものを買って施設に行くつもりでした。
まさか、自分のお誕生日に光の世界に還るなんて・・・
私が子供の頃は、とにかく門限に厳しい父でした。
高校生のとき、部活で父より帰りが遅くなった時は、正座させられ叱られました。
「部活はもう辞めなさい!」と、無理なことも言われ・・・
晩年の父からは、そういった厳しさがどんどん消えていって、とっても可愛くなりました。
入院中はよく毛糸の帽子をかぶっていたので、看護師さんからは『サンタさん』と言われていたほどです。
サンタクロースの『サンタさん』
晩年の父の口癖は、「ありがたいなぁ」と「ありがとう」でした。
父は施設に入ってたので、たまに気分転換で回転ずしに連れていっても、ニコニコしながら「ありがたいなぁ」って美味しそうにお寿司を食べていました。
その父が亡くなり、代わりにこの曼荼羅が生まれました。
四十九日の法要にこの曼荼羅を連れていき、お経を聞きながら父のことを想っていたとき・・・
この曼荼羅から『見える世界と見えない世界』と言われた氣がして。
帰ってから、直感に従って周りに黒いラメを入れました。
光が当たると、浮き出てきます。
これで『見える世界と見えない世界』。
この曼荼羅を描き上げた朝、私の頭の中で一つの言葉がずっとぐるぐるしていたんです。
それは『光あれ・・・』
で、最終的に『見える世界と見えない世界・・・ともに光あれ』という名前になりました。
父の身体はなくなったけど、今でも絶えず私のそばにいてくれます。
氣持ちが沈んでいるときや不安が大きいとき、目の前に「318」の車のナンバーが現れます。
『直子、どんなことでもありがたいんだよ』
『感謝を忘れないように・・・』と言われてるようで。
父からは『感謝の心』をしっかりと教えてもらいました。
なのに、去年の展示会ではこの曼荼羅さんにとってもお値打ちな金額をつけて展示したんです
父の曼荼羅はどんなに安い金額をつけても、絶対にどこにも行かないという確信があったから
去年の薔薇館では、レジの横にこの曼荼羅がいました。
足を運んでくださる方々をお迎えし、帰られる方々に感謝を伝えているようでした。
お父ちゃん、もう展示会でも値段をつけることはしないから安心してね(笑)