ちゅーことで、2015年秋
某フランス人アーティストの日本公演、大阪場所のサポートというお仕事。
彼女はいつも凄腕フランスミュージシャンのバックバンドを従えて世界中を回っているらしいんだけど、その年リリースしたアルバムがビッグバンドアレンジということで、3部構成のラストでホーンセクションが5本に。
そこで、味園ゆにば〜すのホーンセクション+大阪在住サックスの稲屋さんという日本人4人でサポートさせていただいた。
早めに楽屋入りしていたら
フランスチームのリーダーでピアノのTさんと、トランペッターのCさんがご挨拶と軽い打ち合わせに来てくれた。
ま、とりあえず全員
Nice to meet you
つって、英語っすよね。
んで握手。
フランス人どんなだろーと思ってたけど、とってもフレンドリーな感じで安心した〜
このお仕事で私はソプラノとテナーの持ち替え。
日本人が加わるのはコンサートラストの1/3くらいだったけど、
1人でお先にソプラノサックスだけフランス人チームに加わる曲があって。
うーん、ちょっと緊張〜
しかし。
一緒してるセクションは味園ゆにば〜すやし、フランス人トランペッターCさんちょいちょい日本人楽屋に顔出してくれるし。
楽しい楽屋。緊張もほぐれつつ
リハーサルは30分…もしたっけ?…くらいの超軽い感じで終わり、さあ本番
日本チームの皆さんより一足お先にステージへ。
主役に呼び込んでいただいて、立ち位置まで行ったらCさん私に向かって何か言ってる。
本番ステージ上で業務連絡か?!と思い耳を近付けてみた。ら。
Naomi,You are so〜beautifulバチコンッ(←ウィンク)
ナヌ?
それ聞いて後ろで爆笑してるフランス人ドラマー。
からかわれとるのか遊ばれとるのか
とりあえずサンキューっつって。
んでその日全ての演奏終えた帰り際、Cさんによりフランスの習慣
Bisous (ビズー)
*こんにちは!や、さよなら!の時に頰と頰を合わせ(触れない程度に)、チュッと耳元で音させるご挨拶*
とやらを教えられ、その場で実践させられ解散。
翌日。
楽屋でFacebookのやり取りしたりなんだりしてるうちにあっちゅう間に本番の時間になる。
この日もステージ上で
You are so beautiful 〜
と連発されながらも、ソプラノで一曲無事演奏して袖に戻った。
ら、Cさんカーテンの陰で握手求める感じで待ってくれとる。
「あ、good job 的な?
ほんで、昨日教わったbisous とやらをこのタイミングでもするのね、オッケーオッケー」
と応じるよね。拒否るのもアレだしね。
頰と頰を…と思った瞬間、
グイッ
んで、
ほっぺにチュッ
うぉーいっ
油断したぁ〜
いたずらっ子のようにワハハハハー!と笑うCさん。フランス人って…
全ての演奏終わりミュージシャン全員ステージの前に出てきて手繋いで挨拶するときも。
Cさんが「ナオミここに来いっ」と有無を言わさぬ雰囲気でジェスチャーする。
そこ、主役の隣。ステージ中央
ずっとツアー回ってるフランスチームを差し置いてそこはさすがに図々しいし…と躊躇うも、Cさんによる無言の圧に押されて断れず。
しかしそこ行ったら、今度は主役のアーティストさんからの「何でナオミがここやねん!?」的な、これまた別の圧が
オイラどうしたらいいのさ…
フランス人…圧強いっすよ…
そんなこんなしながら二日間の公演は無事幕を閉じました。めでたしめでたし。
いやしかし、沢山ナンパな日本人ミュージシャンも知ってるけど、本番中にステージで「キミ、綺麗だね」を連発した的な話はまだ聞いたことがない。すげえな、フランス人。
ほんで、これが《愛の国》フランスっすか…