** 経過観察2年と11ヶ月 ** | Naomi's smile life(卵巣ガンとともに)

Naomi's smile life(卵巣ガンとともに)

2010年9月 卵巣ガン(胚細胞腫瘍~未熟奇形腫)発覚。手術、化学療法後経過観察
2011年7月 再発
2012年1月 経過観察。
2013年 医療リンパドレナージセラピスト取得
2017年 緩和ケア認定看護師教育課程 受講中
2018年 緩和ケア認定看護師教育課程 修了

11月21日(金)
2ヶ月ごとの診察日。
前回9月の時は謎の発赤疹が身体中にできてしまい、薬疹か?というところでディビゲルを休薬していました。

今はすっかり発赤疹も消え、薬疹だったのでしょうと結論が出ました。

そして、先生から
「残念な知らせを言わなくちゃならない」
といわれ、何だろうと思うと…

「肺にね、影が映ってるんだ」

と画像を見せてくれました。
左肺の画像。
とても小さいけど、白くぼんやり、しかも何個かある…

鼻風邪は引きつつあるけど、肺にあったら出る症状が何も無いのに…

「このくらい小さいと症状はないよ」

そうか、まだ初期なのか

肺に転移したことと、と言うことは血液性転移したということで、全身に回っているということ…

複数あるのでオペの適応でもなく、最後にやって2年半近く効いていたVIPをやりたいと言われました。

先生達も悩んで考えてくれた結果である事がわかって、年内中には一回目をやりたいと言われました。
セカンドに行くのも時間がないかもしれない…

婦人科にもカナリ力を入れている珍しい病院なので、先生達と画診の先生がみんなで見たなら間違い無いだろうな~なんて思った。
呼吸器内科の先生にはまだ診てもらってないということだったので、先生に予約を直近で取ってもらい、連休明けの火曜日に行くことになりました。

BEPを3クールやって半年経たずに再発
そしてVIPを4クール…
BEPもVIPも5日間24H連続投与のため入院での治療
引っ越して実家が近くなったとはいえ、ケモ3日目から廃人になりそれが2週間くらい続くので家事も出来ない

それよりも何よりも肺にメタしたことでこれから出てくる症状を想像するのが何よりも恐怖でした。
苦しい…苦しいのは嫌だ。
痛いのは我慢できるけど、苦しいのは嫌だ、怖いそう思いました。
頭の中ではいろんな知識と経験と患者さん達とがグルグル高速回転し、気分が悪くなりました。

先生が呼吸器内科の先生に連絡をとる間、診察室前で待つように言われ待ってた間に、旦那・母・相棒に連絡。
診察も終わり、旦那さんは早退して帰ってくれることに、相棒からはすぐに電話が来て話してる間に涙が溢れ一緒に泣いてくれました。
ちょっと落ち着いてから家に帰り、ちょっとすると旦那さんも帰ってきて、そして両親も来ました。

治療をすることでの副作用とかの不安は一切なかった。
前にもやってるから勝手が分かってるのもあるけど、必ずスッキリするから不安はなかったです。

とにかく症状が出ることが怖かった。
今まで見てきた患者さんの中でも肺だけはなりたくないと思っていたから。

それから苦しい三連休が始まった。

11月22日(土)
気分転換に前々から計画していた鎌倉で紅葉巡りのコースを少し変更し、八幡さんで鳩みくじを引きました。そこに上行寺をプラス。
治療が無事に終わるよう祈りました。
この日はいい夫婦の日。
散策を早めに切り上げ、煮込み料理
チキンカチャトラを作りました。
そしてヴェネチアで買ったグラスに頂いたサングリアで乾杯。

少しずつ覚悟を決め始める。

11月23日(日)
予定を変更。
のんびり過ごしました。

11月24日(月)
旦那の実家で飼ってるワンコに元気を貰いに、実家へ。
ちょうど、ママさんの仕事がお休みだったので思い出巡りに付き合い夜までご馳走になる。



11月25日(月)
診察当日。
旦那は仕事を、休んでくれて一緒に病院へ。
まずは呼吸器内科。
癌だと断定されること、ケモしかないこと、覚悟を決めて診察室へ。

すると先生からはまたも思いもよらない言葉が。

「肺の転移ということで婦人科の先生から紹介されたんですけどね、ガンぽくないんですよね~、普通癌だともっと輪郭が丸くてハッキリしてるんです。
  でも、これはちょっと違う。ウイルス性の可能性も否定できません。
  これが癌だと2~3ヶ月後には変化が見られる。一応2ヶ月たっているから今日もう一度CTを撮って見てみましょう。
  どちらか判断つかない状況で抗がん剤を使うにはリスクも高いのでそれはしません。」

そんな…

婦人科の先生からはほぼ確定のような話をされたので私も夫もそのつもりでいたのに。。。

婦人科の前に胸部CTをとることに!!

それからは消えて無くなれ!
という思いと、輪郭がハッキリしたり、はたまた増えていたりしていないかと、頭の中はフル回転
CTを撮ってる際も、消えろ~消えろ~消えろ~と、呪文の様に唱えながら、御守りを握り締めながら撮影しました。

画像解析の時間まで一時間ほど待ち、祈る思いプラスダメだった時の事も考えて呼ばれるのを待ちました。

「消えてますね。」
ハァ、消えたんですか…
いやいや、あんだけ言って消えるとかないやろ
見方変えたら写ってんやろ

「普通、癌だったらまず消えません。
消えてしまった今となっては調べられないので何だったかは分からないけど、おそらく炎症を起こしていたのでしょう。
消えていたということは、癌ではなかったということ。他は分からないけど、少なくとも肺転移はないです。
今の状態で抗がん剤をする必要はありません。


喜んでいいことなんですよ」

と、最後は無愛想ながらも心配そうに覗き込んでおりました。

いや…だって、私も夫も治療する気満々だったし、えつ!?って感じだし、拍子は抜け、気持ちがまったく付いて行かず放心状態

最後の先生の言葉にようやく心に血が通い始めた。
今後は肺も詳しく診ていくよう婦人科の先生によく話しておくし、また何かあってもこうやって見ますからね、と力強い言葉を頂きました。

診察室を出てもまだ放心状態は続き、
ひょっとしたら婦人科の先生は別の見解なんじゃないかと疑いつつ婦人科へ移動し待合室で待っていると…

ガシガシ歩く音とともに、
「なおみんさん、消えてますね!大丈夫ですね!良かった!!」
あんなに興奮気味に話す先生を見たのは初めて。
再度、画像を見せてくれて消えていることを確認。
9月の体調を聞かれたけど特に思い当たることもなく…

結果、再発は無かったことになりました。

同期に今のことを話すと、炎症だったり、喘息が酷くなったりしても白血球が固まって写ることもあるそうです。

その日は散々心配をかけた旦那の好きな物を作りました。
というか、私はクラムチャウダーを作り、夫は骨つき肉の唐揚げを結局最後まで作ってくれました。
皆さんに結婚祝いで頂いたバカラのグラスで乾杯~🎵

生きた心地のしなかった三連休

二度とあんな思いしたくない!!
最近サボりがちだったニンジンジュースも復活。
適度な運動、腹八分目、お菓子食べすぎない、早寝早起き、ヨガで代謝改善
健康体への道をひたむきに邁進したいと思います。


みなさんにも無駄に心配させてしまったのに、良かったと喜んでくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。
ご迷惑をおかけしました。
そして、ありがとうございます。

仲間がいる
これ以上ない心強さです。

たくさん頂いたパワー
恩返しするにはやっぱりスキルしかないかなと思いました。
リンパ浮腫セルピストの資格はそのまま生かし、今回凄く怖かったのは何より疼痛緩和。
知識や技術が浅いから怖いと思ったので、だったら勉強すればいいんだな。
次の目標が出来ました。

身体第一に、マイペースに、そして楽しみながらこれからも生きていこうと思います

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