ヒメの魂 桜に囲まれて | スコ4匹、のほほん日記

スコ4匹、のほほん日記

ヤマト、ラム、ヒメ、リリの成長記録

病院から帰ってきた日も

相変わらず、よく歩き回った

 

関節も炎症を起こして

ほとんど歩けない状態って言われたのに

おぼつかない足で

踏ん張って歩いた

 

歩き疲れたら

休憩するのだけど

抱っこすると、そのまま寝てしまった

 

ヤマトの時も、ラムの時も思ったけど

動物は自分の死期をわかってるのか

ある日を境に、悟ったような顔つきになって

最期の時間を共に過ごそうとしてくれた

 

ヒメも病院に連れて行った10日前くらいから

一緒に寝ようとしてくれた

 

 

余命宣告をされた日から

相変わらず、心臓は激しく動く

 

時折、のけぞり前足をパタパタさせる時間が長くなる。

 

背中をさすり

心臓に手をあて、

「大丈夫、大丈夫。一緒にいるから」と

耳元でささやきながら、朝を向かえた

 

あまりにも天気がよかったので

カメラを背負って、いつものところへ散歩に行くことにした。

 

 

この日に桜を見に行くと決めていた

 

ずっと携帯の会話でも、

 

「木曜日は天気だったら、桜を撮りにいこうと思ってるの」と話していたし

お仕事の約束が入っても

 

「木曜日は予定が入ってます」と言ってきた

 

だからなのか

 

 

あれだけ呼吸が激しかったのに

 

この日はとても呼吸が静かで、

わたしの腕に抱かれるヒメは、幸せそうに見えた。

 

 

カメラを向けると、そっと目を開いた

いつものように、コメカミをそっと包むように撫でる

 

春の日差しを浴びて

ポカポカ陽気の中、ヒメは気持よさそうに見えた

 

 

リリも、とっても可愛かった

 

 

家に連れて帰ると

すやすや眠ってしまった

 

ここ数日、口元にご飯を持っていったら食べてくれたのに

昨日は一口も食べようとしてくれない

 

お水も飲まないので、補液する。

呼吸は穏やか過ぎて、なんか怖いくらいだった。

 

 

心配そうなリリが、やさしく介護をしてくれた

 

*************

 

9時、口元にスポイドでお水を補給して

背中と心臓をトントンしながら

声をかけ続ける

 

突然、口から舌が出て

今まで出したことのないような声を出した。

 

「ヒメ、ヒメ。ここにいるよ」

 

背中をさする

抱っこすると、首がだらんとなる

 

でも、心臓は動いてる

 

「ヒメ、ヒメ」

 

目はわたしを見てる

 

舌が白くなって

肉休がだんだん冷たくなっていく。

抱っこすると、そのままオシッコをもらしてしまった。

 

あんなに早かった心臓が

今度はゆっくりすぎるくらいに、トクントクンと動く。

 

最期のトクンまで

ヒメの名前を呼び続けて

その時間を迎えてしまった。

 

大好きなヒメ

ありがとう。

 

一緒にお花見いくの、待っててくれたんだね

 

 

今はヤマトとラムと一緒にいるのかな

 

18年と半年

立派な猫生だったね。

 

ヒメと一緒にいれて幸せだった

 

生まれたときから一緒だったヒメ

ヒメと一緒に生きれたこの日々を忘れない。

 

力強いまなざしと

凛としたその表情も。