今日は小学校の学年最後の参観日。3.4年生複式の小さな学校ならではの心あたたまる『二分の一成人式』というセレモニーに招かれた。
4年生は今年で10歳。大人になる日を20歳とするなら、ちょうど節目の二分の一。どんな式典になるのか見当もつかぬまま保護者席にすわる。
おごそかな音楽に載せて、静かに、式が始まる。教室の真ん中に飾られた花。それを四方に囲むように、祝いを受ける5人の4年生、対面に祝う立場の3年生が6人。窓側の一列に来賓と、先生方、そして向かい合う廊下側に、保護者席が用意されていた。小さな小さな、模擬卒業式のような空間。
この日のために3年生は式の段取りを整え、準備にあたってきたのだそうだ。幼かった横顔に、なにか自信のようなものが感じられた。
校長先生から一人一人に『二分の一成人式証書が手渡され、少人数校ならではのきめ細かい励ましの言葉が、担任の先生から贈られる。それぞれが、それぞれらしく照れくさそうに、誇らしそうに、受け止めている。
校長先生の言葉、来賓の方の祝辞と続くのだが、その中でも、『たとえ一つの道が閉ざされたとしても、すべての道が閉ざされたわけではない』自分の身近な体験から話してくださった鋳金作家の言葉。こども達に届く平易な言葉で、語られたメッセージは、まだ漕ぎ出していない未来の大海原に横たわる漠然とした不安や試練に、大きな道標となるだろう。