息子が赤ちゃんの頃、よく読んだ…正しくは…読まされた本。





 「かえるが  ぴよ〜ん」といったシンプルすぎるストーリー。正直、「ぴよ〜ん」の繰り返しは、何が面白いのか分からない。




産婦人科で見つけたパンフレットにあった会社から、毎月2冊本を送ってもらっていた。私が選ぶだけでは偏りが出てしまうから、絵本のプロが厳選した絵本を、息子に与えたかったからだ。





息子はこの本が大好きで、一度持ってきたら、最低10回は私に連続で読ませ続けた。シンプルすぎて、すぐに読み終わると、
  

「もっかい(もう1回)」…と言う。
「え〜?まだ読むの?」…がお決まりの会話だった。




時には、面倒になり、超高速「ぴよーん」を読み聞かせたりもしたが、速く読めばそれだけ、



「もっかい」 



…と静かに言われるだけだった。
だから、私の中では、「恐怖の本」となっている。




この本の作者は、素晴らしいと思う。大人からは、つまらないことに見えるものを、子供の目で見ることができるなんて、さすがだなぁ、と思う。





子育ての基本を教えてくれる本。「ぴよ〜ん」の言葉の奥には、「子供の視点を大切に。大人視点で子供を見ていませんか?」とのメッセージがある気がする。


 

今は息子は思春期。ちょっとかわいくなくなって、別な意味で理解が難しい時がある。だが、「えぇ〜」と驚き悩みながらも、息子を理解したい気持ちは変わらない。




ちょっと苦笑いしてしまうが、この絵本も、息子に読み聞かせて本当によかった、と今は思っている。