息子は、小学5年生になった。
担任の先生は、しっかりしたベテランの先生。今年は安心できるかな?と思ったが、息子は、
「歩く冷凍庫」
と呼んだ。
つまり、心が冷凍庫のように冷たい、というのだ。間違ったことはしない先生だったが、心から接しているようにも見えなかった。
先生は、子供達が怪我をすることを極端に気にする方で、「大丈夫?大丈夫?大丈夫?」というのが口癖で、息子がする先生のモノマネは、かなり笑えた。映画評論家の淀川さんの「さよなら、さよなら、さよなら」に似ていた。
先生が気にするからか?怪我人が絶えないクラスになり、骨折や歯を砕く…など、とにかく怪我人が多かった。
息子は、「椅子引き」をされたこともあった。大丈夫かと思ったら、段々と痛みで歩けなくなり、骨が少し曲がってしまったらしかった。運動後などに痛みは1年続いたが、少しずつ、よくなった。
それとは別で、息子は、ある男の子に、度々殴られた。いじめとも違う。殴る時は、野生動物の目のように変わるそうなので、私は息子よりも、その子の状態が気になった。最後は後頭部を殴られ、念のため脳外科に行った。
息子は、なぜ自分だけが殴られるのか?を聞きたかったそうで、本人に聞いてみたそうだ。答えは、「やり返さないから…」
あまりに意外な答えに、息子はショックだったようだ。これを境に、息子は護身術を夫から習う。必要ならば、相手を怪我させずに、痛い目にあわせることも、学んだ。
このあたりから、少しずつ、やられて泣くだけの息子ではなくなってきた。