桜木紫乃
図書館新刊棚に「ホテルローヤル」のひとや!とぱらぱらしたらバレエの文字が目に入り♪
母親がバレエ教室をやっていて幼い日からバレエ漬け 体型維持のために食べたいものも食べず 遊びたいのに遊べず 頑張ってきたのに限界を感じはじめた高校生になった啓美は全てを捨てて とある教団に入所 体操部を任されての5年間 体重は20キロ増え・・・
そんなある日 教団幹部の貴島に連れられ渋谷へ「光の世界を取り戻す装置」を置いた⁈と思われる貴島とともに潜伏 そこではじめてその外出の意味を知り 一緒にいただけなのに指名手配となった彼女は その後彼の元を逃れてから長い逃亡生活を送ることに
まずは 今は離婚し別の家族と暮らす父親のもとへ その妻みどりと娘すみれ〜バレエ好きで才能もあり アロマテラピーを教えているみどりによる食事と自らのストレッチで減量を果たし相貌も変わり
その後 教団のその後を追いかける記者の鈴木真琴の提案で 彼女になりすまし鬼神町で彼女の祖母梅乃のスナックで孫として暮らし働き 近所の工場で働く技能実習生の中国人ワンウェイと出会い・・・
最初のプロローグの逮捕場面で17年の逃亡生活が終わるのはわかっていて その後上記のような逃亡生活が綴られる
そこには 新興宗教の教団の事件 家庭内暴力虐待 戸籍売買やなりすまし 低賃金で働かされる技能実習生 などなどの社会問題が描かれ社会派小説の一面もありながら やっぱり主役は女性たち そのさまざまな生きざまが語られている
もしかして「OUT」⁈みたいなシーン 桐野夏生ふう⁈は文中にも記者鈴木真琴が彼女にインタビュー・・・なんてお話でも出てきたり♪サスペンスフルななかにも哀愁漂う啓美の物語⭐️にどっぷり浸かった数時間でした🎶