パオロ・ジョルダーノ

飯田亮介 訳


1983 

アリーチェ パパに無理矢理大嫌いなスキー学校に行かされ事故で片足が不自由に 以来コンプレックスから拒食症になり父親を遠ざけるように

1984 

マッティア 数学の才能発揮の彼には頭脳に不可解な欠陥があるとしか思えない双子の妹ミケーラがいて日々彼の負担になっていた ある日彼女を公園に置き去りにし彼女は行方不明になり その時から彼は自傷行為をくり返すようになり両親や同級生とも馴染めず自分の殻に閉じもこもるように

ティーンエイジャーになったふたりが出会い惹かれあい喧嘩しながらも寄り添いあって互いに平安をもたらしながら数年後 アリーチェのもとにはファビオが現れ マッティア・バロッシーノ学士には北欧の大学からの招きが

ふたりに気持ちのすれ違いがあって それから9年間アリーチェは写真 マッティアは数学それぞれの道を行くのだが・・・


最初の方 アリーチェの父親への憎しみや マッティアと妹ミケーラを同等にという両親の気持ちはわからなくはないが・・・どうもこの前に読んだ「家族」を引きずっていて 子どもにとって良かれと思ってもそうならない 親というものの存在について考えてしまった

幸い昨日娘に会ってそんなふうな話をしたところ そうなるのは持って生まれた性格があるのではということだったのでちょっと安心した^ ^なかなかといつも手厳しい娘ですが毒親ということはなかったよう 独親 愚親 かもしれんけどね


という前半でしたがその後はアリーチェとマッティアのみならず その両親やマッティアを想うデニス ファビオやクロッツアにナディアも皆寂しさを抱えていてほんと「素数たちの孤独」でしたね

“アルキメデスの原理”という表題や なかで金色のピアスを眺めて“リングの運動をデカルト座標の三本の軸で分解”のようなのもあるけれど〜著者はトリノ大学博士課程に在籍し素粒子物理学を研究だそう

真っ白な紙にきちんとした字で書いた数式のような⭐️的確で無駄のない文章でした

三角の屋根を見ながらあれとこれは相似形とか考えているのかな と友だちと言っていた“はっちゃん”という男子のことを思い出しました^ ^



先日読んだ本↑の作者のデビュー作 2009年初版 話題になった記憶はあるが数学苦手で素数というのに引っかかったから⁈^ ^読んでいなかった

読みながら映画になりそうと思ったら すでになっている♪がしかしネトフリには無い(〃ω〃)予告編だけでも見てみようかな