川端康成
夜中に響く「山の音」に死の恐怖を抱く信吾62歳〜途中新年で数え年から満に改まって61歳 妻保子と 復員兵の長男修二 その嫁菊子と鎌倉に住む 東京の会社には修二も勤めていて職場に通うのもほぼいっしょ なのが最近別になり夜遅く帰宅は女のにおいが というのに嫁菊子に不憫を感じることに そんなところへ長女房子が二人の子どもをつれて身を寄せる・・・
先日行った「祐斎亭」でこの作品を執筆
とあったので読んでみました♪
昭和24年9月に第一章を その後断続的に 昭和29年4月に最終章を発表ということ
その頃の家庭風景が ちゃんと見たこともないのにいうのもなんですか 小津安二郎的モノクロ世界☆ 婚家で義父の世話までと甲斐甲斐しく働く菊子 今どきこんな人いないのでは⁈
夫に裏切られた嫁に抱く淡い感情 その舅信吾の想いが 四季の移ろいを背景に あるときは過去に戻りつ あるときは夢にと 繊細に語られます
アブラゼミ 烏瓜 停電 風呂敷 盆栽 縁の下 に蓮葉 セエタアと言う言葉も昭和☆
信吾の老眼や老人性シミときに抜ける記憶 “我ついに富士に登らず”というあきらめの境地や忍びよる老に あるあると思いましたが
ちょっと待ってぇ⁉️61歳ってやっぱり人生60年時代⁈今どきの71歳でもここまであきらめてないとおもうよ^ ^
その家族の在り方 家父長制度色濃く親の権限もだけどその世話焼き具合というか責任の負い方 我々も気持ちは重なる部分あるけどここまでは立ち入らない子どもの世帯とかなんとか思いながら
戦争の爪跡 能面や芸者 電気掃除機 電気剃刀ヒマワリ🌻にマーガレットと洋花や 外人や男娼 麻薬も! などと当時の風俗や文化
鷗外が発したという“なんだつまらない”というのにも言及 そういえばトンネル話も出てきたね♪
ノーベル文学賞受賞作家☆なるほどな一冊でした