歌舞伎町で走り回る二人。


疲れた詩織はあきらめ雅人の方へ振り向き、

「なんでそんなにしつこいのよ!」


「お前を愛してるから。お前はもう離せない。」

と雅人は詩織を抱きしめた。


しかし、二人は喧嘩の多い二人だった。


あれもこれも、詩織は雅人が結婚してることに原因を押し付けていた。

詩織自身もそれだけが原因ではないことぐらい理解していた。

雅人も自分ばかり責めていた。


ある日。


雅人が仕事終わり、いつも通りにラブホテルに行く。

雅人が財布のがま口を開けたらキラリと開くもの。


詩織は思わず

「指輪.........なんでもない」


ベットn入る詩織はなんだかもどかしさがあり、

「寝るね。」



雅人も異変に気がつき、

「どうした?機嫌悪いのか?」


「別に。疲れただけ。」


「違うだろ!なんだよ!」


「そんな怒んなくてもいいでしょ!?じゃこの際言うけど、

財布の中に入ってる指輪なに?私たちのペアリングと一緒に

がま口に入れとくなんて神経おかしいんじゃない?」


雅人は黙る。


あなたにとって私はなんですか?

一緒の場所に二つの指輪。

ひとつは契約を結んでる人との。

もうひとつは不倫相手との。


詩織はそのとき思った。

本気になりそうだった...。


「指輪でそんなに言われると思ってなかったし。

結婚指輪を持っているからってそんな深い意味はない。

お前が一番大事だよ」


もしかしたら本気になっていたのは私だ。

遊ばれていたのは私の方だったんだ。


詩織は涙を流した。結婚指輪という言葉を聞き、改めてこの人は別の人のものなんだ。


忘れていたよ。


距離おかなきゃ。本気になればなるほど悲しい恋なんだから。