飲食店では当たり前にある

賄い

その賄いの価値について

少し考えてみたいと思います。

 


賄いは、従業員の健康維持や働きやすさを支える、

飲食店ならではの福利厚生の一つです。

ただし、賄いの価値はそれだけではありません。

 

賄いは料理人にとって、

知識を深めたり、技術を磨いたりする

訓練の場でもあります。

限られた食材で、どう美味しく仕上げるか。

短い時間の中で、どう段取りよく作るか。

 

普段の営業ではなかなか試せない味付けや、

火入れ、食材の組み合わせを

試すこともできます。

 

一般的な会社員の場合、

昼食を食べること自体が、

そのまま商品理解や技術向上に直結するとは限りません。

 

しかし飲食店では、

食べることが、仕事の理解を深めることにつながります。

ここが、飲食店の賄いが特別な理由です。

 

また、飲食店は労働時間が長くなりやすく、

休憩時間も不規則になりがちです。

 

昼営業と夜営業の間、

仕込みの合間、営業後など

普通の会社員のように外へ食べに行く時間が

取りづらいこともあります。

 

そうした環境の中で、

店内でしっかり食事ができることは

働く人にとって大きな安心になります。

 

さらに賄いには、

食品ロスを減らす役割もあります。

 

仕込みで出た端材

余った食材を賄いに活用することで

食材を無駄なく使うことができます。

 

これは福利厚生であると同時に

原価管理にもつながります。

 

賄いは、従業員のためだけではなく、

店舗運営にも意味のある仕組みです。



そしてもう一つ大切なのが

信頼の構築です。

 

美味しい賄いを作れる人は

自然と周りから信頼されます。

 

料理長と部下の関係でも、

日頃から美味しい賄いを作っていれば

「この人の料理は間違いない」

という安心感が生まれます。

 

それは、仕事を任せてもらえることにもつながります。

 

また、新メニューを作ったとき、

毎回すべてのサービススタッフに試食してもらうのは

現実的に難しいこともあります。

 

しかし、日頃から美味しい賄いを作っている人が

考えた料理であれば、

「この人が作った料理なら美味しいはず」

と自信を持ってお客様にすすめることができます。

 

つまり賄いは

料理人の信用を積み重ねる場でもあります。

だから賄いを軽く見てはいけません。

 

賄いには、

その店の考え方と、料理人の姿勢が出るのです。

 

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