今回は、
献立作りをしている人へのエールになればと思い、話させてもらいます。
店によって頻度は違いますが、
飲食店では定期的にメニュー替えを行います。
僕自身も、毎月献立を考えています。
でも、これが簡単ではありません。
なかなかアイデアが出てこない。
うまくまとまらない。
毎月のように、僕もこの作業に苦しんでいます。
ただ、僕はこの苦しむ時間こそ大事だと思っています。
日々苦しんでいないと、
本当にいいものなんて出てこない。
楽に出てくるものだけで勝負していたら、
どこかで頭打ちになると思います。
面白い話を聞いたことがあります。
漫画の『宇宙兄弟』の話です。
僕は読んだことはありませんが、
大人気の作品ですよね。
漫画の世界はとても厳しくて、
当然ですが、面白いかどうか、人気があるかどうかで、
連載を続けられるかどうかが決まってきます。
だから一話一話が毎回大きな勝負です。
その週の連載が面白くなければ、打ち切りになることも珍しくない。
毎月、死神が横で鎌を持って立っているような世界です。
「今回の話が面白くなかったら終わりだ」
そういう緊張感の中で描いているんだと思います。
そんな漫画の世界で、
『宇宙兄弟』の中に、月面車が大きなクレーターに落ちる場面があったそうです。
「この先どうなってしまうんだ」と思わせる終わり方だったそうですが、
その時、作者はまだ解決策を思いついていなかったと聞きました。
毎回が勝負だから、まずは全力で読者を引き込む。
穴に落として強烈な引きを作った。
でも、その先をどう回収するのか。
そこで作者自身も「どうすればいいんだ」と追い込まれる。
それでも、プロはそこから絞り出すんです。
解決策を。
苦しみながら、考えて、考えて、
最後は形にする。
この話を聞いた時、
献立作りも同じだなと思いました。
毎月毎月が勝負で、
出し惜しみをしている場合ではない。
半年後、一年後のために余力を残しておこう、ではなく、
今ある自分の全てを絞り出す。
持っている武器を全部使う。
足りない部分があるなら、必死で勉強して補う。
そうやって毎回、ギリギリのところで戦う。
この毎回毎回の真剣勝負こそが、
競争の激しい業界で生き残っていくために必要なことなのだと思います。
逆に苦しさから逃れ、安牌切ったメニューを作るようになったら、終わりだと思います。
だから今、献立作りで苦しんでいる皆さん。
生涯もがきましょう。
僕も頑張ります。
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竹内尚樹の飲食店の学校
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