光りものといえば、イワシ、コハダ、アジ、サバ、など。
その名の通り、表面が光る魚を光りものと呼びます。
この光、ただの光沢ではありません。
正体は「グアニン」という成分です。
グアニンは、魚のウロコにある色素細胞の中に、板のような形をした小さな結晶として存在します。
この結晶は、光を鏡のように反射するだけでなく、
反射した光が干渉して色が強調される「構造色」という仕組みを生み出します。
真珠の輝きや蝶の羽の青色と同じ原理で、色素ではなく物理的な構造が色を作っているんです。
だから光りものの銀色は、塗られた色ではなく、自然が作った精密な光の反射の結果。
魚が泳ぐたびに角度によって輝きが変わるのは、この構造色の特長なんです。
ちなみに、このグアニンはかつて化粧品のラメにも利用されていました。
自然の輝きをそのまま人の美しさにも活かしていたわけです。
光りものは鮮度が落ちやすいため、塩と酢でしめる調理法がよく使われます。
酢でしめることで日持ちがよくなり、生とは異なる食感や香り、味わいも楽しめます。
次に光りものを口にするときは、その美しい輝きの裏にある科学と先人の知恵、両方を思い出してみてください。
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