一般的に野菜は火を入れると柔らかくなります。
しかし火の入れ方一つで硬くすることもできるのです。
今回はこの野菜の硬化現象について深く掘り下げてみたいと思います。
ここを知っておくことによって料理の新たな可能性が開けてくるように思います。
じゃがいもを硬く茹でる
個人的にじゃがいもをはじめとする芋類には食感などを感じさせないぐらいの柔らかさを求めるが
角が残っているぐらいの方が好きという人もいます。
では
固い、柔らかいの加減はどこで決まってくるのか!?
炊く時間の長さは言うまでもないが
品種や火の入れ方によって変わってきます。
品種による違い
じゃが芋の2大品種といえば、メークインと男爵である。
メークインは煮崩れしにくい=硬い
のに対し
男爵は煮崩れしやすい=柔らかい
のである。
ただこれは品種の違いというより、正確にいうとデンプン量の違いです。
デンプンの含有量で煮崩れしやすいかどうかは決まってきて、デンプンが多いほど煮崩れしやすくなるのです。
つまり男爵はデンプンが多いので煮崩れしやすく、メークインはデンプンが少ないので煮崩れしにくいということです。
火の入れ方による違い
話が本題からそれますが
根菜類は水から茹でる
それはなぜか、しっかり答えられるでしょうか!?
葉物とは違い、根菜類はある程度の大きさがある状態で茹でます。
薄切りや千切りにする場合もあるが、ほとんどがごろっとした状態だと思います。
根菜類を水から茹でると、全体の温度がゆっくり上がっていくので、食材の外と中心の温度差が少なくなる。
逆に、沸騰した湯で茹でると、中心に火が入る頃には、外側は火が入り過ぎてしまう状況が起きるのである。
特に、煮崩れしやすいじゃがいもを茹でるときには、その違いは顕著にに現れるのです。
そしてここからが本題ですが
じゃがいもを煮崩れしにくくする方法があります。
じゃがいもを60〜70℃という温度帯で10分くらい加熱するのです。
火にかけ温度が上がり、80℃くらいを超えてくると、野菜は炊くほどに柔らかくなっていくのだが、
その温度帯の前の60〜70℃あたりでは、逆に固くなるのです。
どういうことかというと
じゃがいもは、細胞が無数に繋がってできている。
その細胞の周りには細胞壁という壁が存在する。
細胞壁と細胞壁の間にはペクチンという物質が存在し、細胞同士をくっつけるセメントの役割を果たしているものがある。
このペクチンの状態が、野菜の固い、柔らかい左右するのです。
ペクチンが固い=固い食感
ペクチンが柔らかい=柔らかい食感
になります。
60 〜70℃で加熱すると、この温度帯で活発になる酵素=ペクチンエステラーゼが働くことによって、ペクチンが固くなってしまうのです。
そして、いったん硬化してしまうと、もう柔らかくはならないのです。
つまり、その後に温度を上げても煮崩れしない、柔らかくならないのです。
ですので
60〜70℃という温度帯で10分程度加熱後
80℃以上に加熱して仕上げると煮崩れしない肉じゃがやカレーなんかができるということになります。
●左が65 ℃で10分加熱後95 ℃で30分加熱したもの
●右が95 ℃で20分加熱したもの
これは何もじゃがいもに限った話ではなく
大根や人参などの根菜にも当てはまります。
60 〜70℃の温度帯を長く経過させるとゴリゴリの、固い状態に仕上がってしまうのである。
したがってじゃがいもは別としても、他の野菜は高温で一気に温度を上げ、80℃以上にしなくてはならないのである。
通常の調理では問題ないが
大量調理や、屋外での調理などで火力が安定しないような場合には、この罠に陥りやすいので気をつけてください。
レタスを固くする
以前このブログでも紹介しているが、葉物野菜でもこの硬化現象は起きます。
レタスなどの葉物野菜を低温で加熱することによってシャキッとした状態にすることができるのです。
50℃〜55℃位の湯を準備し、レタスを1〜2分くらい浸ける。
すると酵素=ペクチンエステラーゼが活発に働きます。
それを冷水で冷やすとシャキッとした状態になる。
パリパリのレタスの完成です!
これは比較的簡単にできますし、お店や家庭でも活用できるのではないかと思います。
野菜は火の入れ方一つで柔らかくも硬くもなるということがわかったかと思います。
ぜひ新たな料理作りの参考にしていただければ幸いです。
コレが一台あるだけで便利です!!
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