自然の中に身を置くことが
心身に良いことは、
よく知られています。
しかし、私は登山が趣味ですが
山へ行くにも、時間も準備も必要ですし
なかなか行けない時もあります。
今月など、
1回、行けるかどうか?
といったところ。
しかしですね、
観葉植物を家に置くだけでも
心身に良い影響がある
…ということを知りました。
仕事で、植物について調べていたら
観葉植物が
心身に与える影響についての研究
がたくさんありました。
一例:
同じ部屋の中に
・観葉植物を置いた机
・観葉植物を置かない机
を用意し、
観葉植物の有無以外の要因は
同じ条件になるように設定します。
この机で、「クレペリン検査」という
計算作業を行うことで
被験者にストレス負荷をかけます。
つまり、片方のグループは
観葉植物が視界に入る状態、
他方のグループは
観葉植物が視界に入らない状態で
計算作業を行うのです。
ストレス度は、
唾液に含まれるホルモン
「コルチゾール」を測定することで
測られました。
コルチゾールとは
体がストレスにさらされた場合に
分泌されるホルモン
で、ストレスの客観的な指標として
用いられます。
結果
画像出典:屋内空間における植物のストレス緩和効果に関する実験
唾液内のコルチゾールの増加率は
計算作業直後:
- 植物ありのグループ:約75%
- 植物なしのグループ:230%
計算作業20分後:
- 植物ありのグループ:100%強
- 植物なしのグループ:600%近く
という結果に。
植物の存在が、ストレス負荷を
大きく軽減させることが示された
…としています。
ここまで顕著な差が出ると、
面白いですね。
このような効果がある理由としては、
植物の持つ空気清浄効果や、
植物が放出する化学物質が
人間の嗅覚を通じて
生理的・心理的な影響を及ぼす
と考えられています。
画像出典:花のチカラ緑のチカラ - 農林水産省
植物が呼吸で取り込んだ有害物質は、
根の周りの微生物が分解して
栄養源にします。
なので、植物自身は
有害物質に汚染されることなく、
空気を浄化してくれるのです。
観葉植物の多くは、
熱帯・亜熱帯が原産。
ジャングルのような
湿度が高く薄暗い場所で、
大量に発生する有機化合物の処理を
日々行っているので、
他の植物よりも、有害物質の除去能力が
高いのだそうです。
また、
植物が置かれている部屋では
ホコリやダニが減り、
湿度も快適に保たれる
…という実験結果もあるそう。
観葉植物を見かけて
「お家に置きたいなあ…」と思うときは、
心や体が、観葉植物のチカラを
必要としているのかもしれませんね。
ただし、動物さんにとって
有害な観葉植物もあるので、
動物さんと暮らしている場合は
安全性を調べてみてくださいね。
参考文献:
薮 正秀/監修「自分に合った観葉植物をじょうずに選べる本」