まさか舞妓さんと会えるとは思いませんでした。
2024年2月18日(日)に開かれた京都マラソン2024。嵐山→仁和寺→今宮神社→鴨川沿い→京都御所→京都大学→平安神宮。古都の雰囲気を満喫ながら走ることができました。30キロ手前で力尽きてしまい、目標タイムには届きませんでしたが、京都の街並みと沿道の暖かい応援に支えられて完走することができました。以下、振り返りレポートです。
目標は1キロあたり6分50秒ペースで30キロまで頑張る。できればそのまま粘って走り続け5時間切り、というものです。ただ30キロ以降、体力と足が続かず歩いてしまっても、下を向かない。楽しく笑顔でゴールする。そう心に決めてスタートラインにつきました。
当日は7時10分にスタートの「たけびしスタジアム京都」に到着。トイレもすいており、余裕をもって準備することができました。8時すぎに手荷物を預け、スタート位置に。1万5000人のランナーがブロックに分かれて整列します。私はFブロック、後ろの方です。
大会ゲストは陸上400リレー銀メダリスト・朝原宣治さん、シンクロ元銅メダリストの奥野史子さん。お二人はご夫婦です。タレントの森脇健児さん、世界陸上マラソンと1万mの2種目銅メダルの千葉真子さん、元阪神タイガースの桧山進次郎さんら。朝原さんは同志社大学卒、桧山さんは平安高校卒と京都になじみのある方です。
9時スタート。気温は13度。曇りですが風はありません。いつもはスタートまでに体が冷えないように、ビニールポンチョやレインウエアをはおるのですが、この日は無用です。号砲から7分ほどでスタートラインに。さあ42・195キロの旅がはじまります。
最初の1キロは6分53秒、つぎの1キロは6分46秒。目標通りのペースです。五条通り、四条通りをへて嵐山に向かいます。前半いかに力を使わずに走るか。力を抜いてリズムに乗るために、シンガー・冨田麗香さんの「ヒカリ」を口ずさみます。「追い風に乗り 膨らむときめき」。いい感じです。
嵐山が見えてきました。写真をとるランナーも。6キロ。渡月橋の手前で右折して「嵐山高架道路」を登ります。さらに直角に右折すると、広沢池です。
暑くなってきました。2月なのに予想外です。給水ポイントではランナーがテーブルに群がります。ぶつからないように気をつけてカップをとります。3~4キロごとに給水ポイントがあり、ほぼ毎回、水かスポーツドリンクをとりました。
10キロを過ぎると仁和寺です。お坊さんが応援してくれます。感謝。ペースは6分50秒前後。いつもこのあたりは余裕なのですが、ハーフを過ぎてから、体が重く苦しくなります。今回はどうなることやら。
なお上りが続きます。ここは麗香さんの「1143」、スピッツの「空も飛べるはず」を口ずさみます。
立命館大学の前。学生さんたちが応援してくれます。うれしい。
15キロから北大路通に入ります。ここは高校駅伝、都道府県対抗女子駅伝のコースになっています。今宮神社を通過。いよいよ鴨川が見えてきました。20キロを通過して北山通へ。
ハーフ(中間点)通過。ほぼ目標タイム通り。ここで「全然、余裕」でないと30キロ以降、もちません。結構余裕があったので「いけるかな」と思いました。この時は。北山通を折り返し、25キロ地点。ちょっと疲れてきました。さっきまで、あんなに余裕だったのに。なんとか30キロまでは目標ペースでいきたい!
27キロすぎ。京都植物園に入ります。芸妓さんが演奏していました。
「おおおーーさすが京都」と思って前をみると
なんと
舞妓さんが飴やチョコを配ってくれているではありませんか! 28キロ地点。
それまで「足が重い。一度歩こうかな」「30キロまでは走り続けたい。粘れ」と葛藤していていたのですが、そこに
舞妓さん
そのまま通過するのは残念すぎます!
立ち止まって飴をいただき、一緒に写真をとってもらいました。
舞妓さん!
素晴らしい。京都マラソン最高!
再び走りはじめようと思いました。ですが、一度、止まってしまった足は鉛のように重く、結局、そのまま歩いてしまいました涙。
100メートル、200メートルと歩いたあと、気を取り直して走り始めます。植物園を出て左折。いよいよ鴨川沿いです。
30キロ通過。一度、歩いてしまった足と体は回復することなく、ここで力尽きてしまいました。ただ30キロまで(舞妓さんタイムを除く)走れたので、とりあえず満足。このあとは下を向かず、足と相談しながら、走ったり歩いたりを繰り返しました。
鴨川沿いは「応援スポット」になっており、高校生や大学生がパフォーマンスしながら、応援してくれます。i
歩いている私に「ナオキさん!がんばれ!まだいける!走れーー」の応援。
私のゼッケンには番号のほかに「ナオキ」。500円余計に払うと好きな名前を入れることができるのです。一度、名前入りのゼッケンで走り、沿道の女性から「ナオキさん、がんばって」と言われて感激して以来、名前入りにしています。
鴨川を過ぎると京都御所。35キロには京都市役所。風格のある建物です。右ひざが固まり痛み出しました。昨年11月の富士山マラソンと同じ症状です。残り7キロ。なんとか楽しんでゴールしたい。
お腹もすいてきます。あんぱん、いちご、抹茶バウム、いただきました。
39キロ地点は百万遍といい、京都大学があります。そこを右折して今出川通りを東へ。五山の送り火で有名な大文字が見えます。
折り返して再び百万遍へ向かいます。40キロ地点。体はボロボロです。でもすごく楽しく感じました。「京都の街中をこんなに楽しく走る(歩く涙)ことができて、なんて幸せなのだろう」と思いました。
百万遍の交差点を左折して南下。ゴールの平安神宮を目指します。
体が固まって動きません。「JUMP」と「どこまでもつづく」を口ずさみます。元気が出てきます。ボランティアの方が、「ナオキさんがんばって!」「ナオキさん、もう少し!」。胸が熱くなってしまいました。
さあ残り1キロを切りました。平安神宮にきました。最後の右折。ゴールの大鳥居が見えます。
沿道は応援の人でいっぱいです。長い長い42キロ。もうすぐ終わりです。なんか感激してしまいました。
「ああ この世界はぐるぐる回る 悲しみも涙も 笑顔に変えて」と口ずさみながら、笑顔でゴール!
マラソンの新しい楽しさを感じたのかもしれません。ゴール後、冨田麗香さんの「シャララ」を口ずさみながら思いました。Happy day!
京都の歴史あふれる街並みと沿道の応援、そして舞妓さん。本当にありがとうございました!
マラソン4日後、まだ筋肉痛ですが、来年も京都を走りたいです。また舞妓さんに会いたいなあ。