NHK BS プレミアムシネマにて、MIDNIGHT IN PARIS 「ミッドナイト・イン・パリ」を、

 

鑑賞しました。

 

 

 

 

日本公開は2012年、9年前ですので、劇場にてご覧になられたブロガー様も、

 

多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

私は、今回が初見です。

 

 


 

映画は、冒頭から、ゆるいジャズの音楽をバックに、美しいパリの風景を、

 

数分間にわたって、流していきます。

 

 

 

 

映画は、大人のファンタジックロマンス・コメディーですが、物語とは別に、

 

美しいパリの映像が、全編に溢れていて、コロナ禍にて海外旅行が出来ない状況下、

 

無性にパリに行きたくて、溜まらなくなってしまいましたよ。

 

先ずは、アットランダムに映画から切り取ったパリの街の風景を、お楽しみ下さい。

 

 

ルーブル美術館

 

 

 

 

多分チュイルリー公園

 

 

 

 

これはどこの公園でしょうか。

 

 

 

 

コンコルド広場 川の噴水

 

 

 

 

 

セーヌ川

 

 

 

 

 

 


凱旋門とシャンゼリゼ大通りのカフェ

 

 

 

 

 

エッフェル塔

 

 

 

 

エッフェル塔とカフェトロカデロ

 

 

 

 

モンマルトルの丘への階段?

 

 

 

 

モンマルトルの丘から?のパリ市内

 

 

 

 

ムーランルージュ

 

 

 

 

カフェや街並みも、絵になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄昏時のパリの街も美しいです。

 

ヴァンドーム広場

 

 

 

 

 

やがて、夜になり、ライトアップしたエッフェル塔とセーヌ川

 

 

 

 

 

主なスタッフ及び出演者は、以下の通り(NHKのHPよりお借りしました)。

 

 

 

 

監督・脚本は、ウディ・アレン

 

ウディ・アレンは、本作にて、アカデミー脚本賞を受賞したとの事です。

 

 

 

 

簡単なあらすじ↓

 

 

 

 

主人公のギル・ペンダー(オーウェン・ウィルソン)は、ハリウッドの売れっ子脚本家。

 

 

 

 

婚約者のイネス(レイチェル・マクアダムス)↓の裕福な父親のパリ出張に便乗して

 

 

 

 

憧れのパリを訪問、婚約者のイネスと共に、パリ観光を楽しんでいます。

 

ジヴェルニーの庭も、美しいですね。

 

 

 

 

ギルは、マンネリ映画の脚本家に飽き足らず、小説家を志し、現在処女小説の執筆に

 

取り組んでいる最中。

 

憧れのパリに住みながら、小説を書きたいと考えています。

 

 

 

 

一方、婚約者のイネスは、マリブ(ロスアンゼルス郊外の高級住宅地の街)に住むと、

 

ギルの提案を即座に却下。

 

彼女には、アメリカ以外に住む事など考えられませんし、売れっ子脚本家の地位や、

 

贅沢な西海岸での生活を捨てる事も、考えられません。

 

また、パリには雨が似合うというロマンティストのギルに対して、雨は嫌いだと、

 

即座に言いはなつイネス。

 

最初から、この二人には、全く共通点がなく、うまく行くような感じはしないのですが・・・・

 

 

 

イネスの両親と共に、宿泊しているパリの高級ホテル「ル・ブリストル・パリ」で、

 

一緒に夕食を取りますが、両親とも、価値観が違い過ぎて、まるで話が

 

嚙み合わないギル(;^_^A


↓は、2年前のパリ旅行で、ル・ブリストルの三ツ星レストランでディナーを頂いた時に、

 

撮影したホテルのエントランス、回転ドアのお写真です。

 

 

 

 

高級ホテル・ブリストルの豪華なロビーや、お部屋の映像も、パリ好きには必見です(笑)

 

 

ディナー中に、イネスの大学時代の友人夫妻の、ポールとキャロルに、声を掛けられ、

 

翌日から、4人で一緒にパリやベルサイユを観光する事に。

 

 

 

 

右側が、ポール夫妻

 

ポール役は、マイケル・シーン

 

ポールは、やたらに知識をひけらかすエセ知識人ですが、イネスは、夢想家のギルよりも、

 

エセ知識人のポールに、心惹かれています。

 

因みに、左端は、ロダン美術館のガイド役にて、サルコジ元大統領夫人のカルラ・ブルーニが

 

演じています。

 

美しい方ですよね。

 

 

 

 

大統領が、女優さんと再婚する事も、とてもパリ的かも。

 

 

夜、エッフェル塔の見えるテラスで、皆でワインの試飲パーティー後、イネスは、

 

ポールと二人で二次会のダンスへ。

 

ギルは、一人歩いてホテルに帰ろうとしますが、お酒に酔っていることもあり、

 

迷子になってしまいます。

 

途方に暮れて、趣のある坂に面した階段(パリ5区のサンテ・ティエンヌ・デュ・モン教会

 

だそうです)で佇んでいますと、午前0時の教会の鐘が鳴り、

 

プジョーのクラシックカーが、目の前に止まりました。

 

「パーティーに行くから、こっちに乗れよ」と車中の男女に誘われ、クラシックカーに乗るギル。

 

着いた先は、ジャン・コクトー主催のパーティー会場。

 

コール・ポーターが、甘い歌声でピアノを弾き語りし、

 

何とも言えないロマンティックな雰囲気です。

 

華麗なるギャツビーで有名なF.スコット・フィッツジェラルドとその妻ゼルダとも、知り合います。

 

 

 

 

ギルは、彼が黄金時代と呼ぶ大好きな1920年代のパリに、

 

タイムスリップしてしまったようです。

 

フィッツジェラルドを演じる俳優さんが、ご本人とそっくりらしいです。

 

フィッツジェラルドって、とてもハンサムで、都会的な雰囲気の方だったんですね。

 

 

ギルは、夫妻に誘われ、バーに移動、更にカフェへと。

 

「ポリドール」という、当時芸術家が集まる事で有名な老舗カフェにて、

 

憧れのヘミングウェイとも、知り合いました。

 

 

 

 

ヘミングウェイも、演じる俳優さんが、本人とそっくりらしいです。

 

ヘミングウェイって、私の作家のイメージと違って、とても男っぽい方でいらしたのですね。

 

まあ、自らスペイン内戦に参加して、「誰が為に鐘が鳴る」を書いていらっしゃる事を、

 

思えば、男臭い感じの方だったのかも。

 

 

ギルは、尊敬するヘミングウェイに、自分の小説を読んで批評して欲しいと、頼みます。

 

自分は読まないが、変わりに、ガートルード・スタインを、紹介すると言われ、大喜びのギル。

 

 

翌日の晩、再び教会の前の階段で、午前0時に待っていますと、ヘミングウェイが、

 

クラッシックカーにて、迎えに来ました。

 

ガートルード・スタイン役は、キャッシー・ベイツ

 

 

 

 

私、不明にも、ガートルード・スタインは存じ上げなかったのですが(;^_^A、

 

大変有名な批評家かつ文筆家の方だそうです。

 

スタインのサロンにて、パブロ・ピカソと、その愛人のアドリアナと知り合います。

 

アドリアナ役は、マリオン・コティヤール

 

 

 

 

美しくて、とても魅力的な女性ですよね。

 

ギルは、一目で、美しいアドリアナに恋をしてしまいます。

 

 

 

 

彼女は、ボルドー出身にて、ココ・シャネルに憧れ、服飾の勉強をするために、

 

パリに出て来たとの事。

 

モディリアニのモデルだった事もありますが、今は、ピカソのモデル兼愛人のようです。

 

ギルがタイムスリップした過去の世界に登場するのは、全て、実在の人物ですが、

 

アドリアナだけが、唯一、架空の人物です。

 

因みに、ヘミングウェイも、彼女を狙っています(笑)

 

スタインは、アドリアナをモデルにしたピカソの絵を、酷評しているところでした。

 

 

 

翌日、現代に戻ったギルは、モネの睡蓮を見に4人で行ったオランジェリー美術館にて、

 

アドリアナをモデルにしたピカソ↓の絵に、遭遇します。

 

相変わらず、知ったかぶりのえせ知識人のポール(;^_^A

 

 

 

 

婚約者がいながら、アドリアナに惹かれてしまい、思い悩むギル。

 

もっとも、イネスは、ポールに夢中で、ギルをほったらかし。

 

ポールと二人で郊外のお泊り観光にも出かけているのですがね(;^_^A

 

 

1920代のある晩、ギルは、サルバドール・ダリと知り合います。

 

 

 

 

ダリ役も、そっくりなのかしら?

 

サイの話ばかりしていて、ぶっ飛んでいます(笑)

 

 

ダリや、その仲間のルイス・ブニュエルと、マン・レイ(このお二人も存じ上げませんでした・汗)

 

に、実は、自分は、2010年から1920年代にタイムスリップして来ている人間であることや、

 

アドリアナに惹かれている事を、ギルは、打ち明けます。

 

しかし、自然な事だと言って、誰も驚きません。

 

さすが、シュールレアリスムを標ぼうする方々ですね。

 

 

ギルは、とうとう、アドリアナに気持ちを打ち明け、初めて、キスを交わします。

 

 

 

 

キスをし、互いの愛を確認し合っていますと、2人の前に、馬車が止まりました。

 

誘われ、馬車に乗って、着いた先は、なんと、1890年代のベル・エポック期。

 

二人は、1890年代のムーランルージュや、マキシムドパリに、今度は、

 

タイムスリップしてしまったのです。

 

ギルが1920年代に憧れていたように、アドリアナは、1890年代のベル・エポック時代を、

 

黄金期と考えて、ずっと憧れていました。

 

マキシムドパリにて、ロートレックや、ゴーギャン、ドガと知り合います。

 

アドリアナは、有頂天になり、このまま、1890年代に、自分は留まると言い出します。

 

因みに、ロートレックや、ゴーギャン、ドガは、ルネッサンス時代が黄金期で、その時代に、

 

戻りたいと言っていました(;^_^A

 

ギルは、漸く、常に人間は、今生きている時代(現代)ではなく、過去の栄光期の時代に、

 

憧れるものだという事に気が付きます。

 

しかし、本当の真実は、今生きている時代(現代)の中にあるという事にも。

 

抗生物質もない時代に、戻る気はないと、アドリアナを説得するも、

 

彼女の決意は変わらず、ギルは、彼女と別れ、元の世界に戻る決意をします。

 

 

先ずは、1920年代に戻ったギルは、スタインの助言により何度も手を入れた小説が、

 

とても良くなったと褒められ、スタインから合格点を貰えます。

 

ヘミングウェイも、ギルの小説を読み、褒めていたとの事。

 

しかし、どうして、主人公は、婚約者の浮気に気が付かないのだろうかと、ヘミングウェイが

 

言っていた、スタインも同感だと指摘され、漸く、ギルは、イネスの浮気に、気が付きます。

 

 

1920年代に別れを告げ、ギルは、現代に戻りました。

 

ホテルに戻ったギルは、イネスにポールとの事を問い詰めます。

 

イネスは、あっさりと浮気を認め、あなたとは合わないと、別れを告げ、

 

ギルは、ホテルから追い出されます。

 

イネスの両親も、ギルと別れた事を、喜んでいる姿が、互いに価値観が違い過ぎて、

 

共に生きられないタイプの人達であったという事を、象徴していますね。

 

傷が大きくなる前に、その事に、お互いが気が付いて、別れた事が、

 

タイムスリップの最大の収穫だったように思います。

 

 


シェークスピア&カンパニーに立ち寄ったりしながら、パリの街を、一人歩きまわるギル。

 

過去への憧れは止め、今(現代)に生きよう。

 

ハリウッドの脚本家も辞め、パリの街にとどまり、真剣に、小説と向き合い、

 

小説家になろうと、決意している間に、夜になって来ました。

 

アレクサンドル3世橋で、ライトアップされたエッフェル塔を眺めていますと

 

 

 

 

骨董市で、コール・ポーターの古いレコードを販売していたショップの店員のパリジェンヌと、

 

ばったり再会します。

 

折しも、雨がぽつぽつと降り始めました。

 

 

 

 

 

ギルと同じように、パリは、雨が一番素敵だと思っている彼女。

 

雨に濡れながら、カフェへと、ゆっくり歩いていく二人。

 

 

 

 

彼女の名前は、ガブリエル

 

 

 

 

イネスと違い、メイクもファッションも、自然体なのも含め、ガブリエルは、

 

ギルの価値観と合っているのかもしれませんね。

 

パリに住んで小説を書くつもりだと、彼女に話しながら、夜の雨のパリの街に、

 

二人の姿が消えていくシーンで、映画は、終わりました。

 

 

 

 

最初から、最後まで、パリの美しい街並みに溢れた映画でした。

 

パリの街だけでなく、1920年代の芸術家達に、興味のない方には、この映画は、

 

退屈かもしれません(;^_^A

 

私も、当時の芸術家達の事は余り分かりませんが、一応、夢見る元文学少女でしたので、

 

とても楽しめましたし、面白かったです。

 

ヘミングウェイやスタインに、自身が書いたものを批評して欲しいと一番願っているのは、

 

実は、監督・脚本のウディ・アレン自身なのかもしれませんね。

 

 

ラストは、ギルが大好きだという雨のパリの画像(映画から切り取ったもの)を、

 

お楽しみ下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、有難うございました。