話を聞きながら、ふと思った。
前回書いた「切り取りおばけ」がやっていること、 あれはまさにハラスメントそのものではないか、と。
言葉の一部だけを切り取り、 文脈を無視し、 都合よく解釈し、 相手を悪者にしていく。
では、その本人は研修を聞きながら何を思ったのだろう。
「なるほど、ハラスメントはいけないな」 と思ったのか。
「いや、私は違う」 と思ったのか。
それとも、
「あら、これってまさに私のことかもしれない」
と、一瞬でも立ち止まったのか。
もし、その最後の問いにたどり着けたなら、 おそらく人は同じことを繰り返さない。
ハラスメントをする人の多くは、 自分が加害者だとは思っていない。
だから、研修を受けても、 いつも「誰か別の人の話」で終わる。
ハラスメント研修の難しさは、 必要な人ほど、自分のことだと思わないことなのかもしれない。