2024/4/21_19℃
#かすみがうらマラソン
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マラソンはどんなに苦しくても、その苦しみを積み重ねることでしかフィニッシュできない。
だが、苦しみに耐えて、耐えてフィニッシュすれば、そうすることでしか得られない解放感と達成感を味わうことができる。
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5時起床。
洗面台で顔を洗い、髭を剃る。
朝飯は餅三個入り味噌汁。
ウェアに着替え、テーピングを施す。
6時00分に出掛ける支度は整った。
6時29分には東京駅へ到着。
あと一本遅い地下鉄でも充分だった。
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7時1分東京駅ときわ33号で土浦へ。
8時6分土浦駅着。
8時40分には支度を終えた。
8時50分に荷物を預け、トイレに並んだ。
スタートエリアに向かったのは10マイルがスタートした9時20分。
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【ウェア記録】
キャップ、TNFスリーブレス(オレンジ)、2XUハーフタイツ、TNFハーフパンツ、インナーファクト足袋ソックス、S4
天気予報では最高気温21℃。
暑さを見越してウェアをチョイス。
ウェアを直前で変更、新しいシャツをやめ、着慣れているシャツにした。
少しでも不安材料を排除したかった。
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急性腰痛症からの咽頭炎、そして後鼻漏。
3月19日に体調を崩してから順調さを欠いた。
それから34日後、1ヶ月以上経過している。
体調は完調には戻らずも、あと一歩のところまで回復した。
走れる状態にはあると思っている。
果たして走ってみてどうか。
前半はイケると思っても自重すべきだろう。
5分30秒前後のペースといったところか。
最初の1キロ、スタート後の渋滞で焦らないこと。
ハーフまでなんとか凌ぎたい。
その先は、その時点の体調次第だ。
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9:45第一ウェーブスタート。
ウェーブスタートの効果だろう、思っていた渋滞がない。
身体は思いのほか動いているが、なんだかしっくりこない。
ペースを探り続けるが、早すぎる感が抜けない。
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もっと思い切って落とさないとダメなのか。
探り探りペースを落としていく。
8キロのラップタイムは5:33。
このぐらいが妥当だろうと力を緩める。
10キロまではあっという間で「このままイケるんじゃないか」と甘く考えていた。
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10キロを過ぎてもまだ悪くなかった。
右臀部に凝りを感じ始めて、なんだろうと思ったがあまり気に留めなかった。
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15キロ過ぎの登り坂はかなりキツかった。
右脚のパワーが足りない。
右脚は脚を上げようと意識しないと前に送り出す時につま先を路面に擦るようになっていた。
右臀部の凝りが大腿部外側に拡大していた。
これは治癒したと思っていた急性腰痛症なのか。
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中間点は2時間を僅か1分ほど切るタイムだった。
まだイケるぞ、と自分を励ました。
だが、23キロから徐々にペースは落ちてきた。
右脚は柔軟性がなくなり、つま先を擦ることが多くなった。
脚を上げて前に投げ出すようにした。
サブフォーペースを維持するのは難しいと判断。
せめて6分以内のペースを維持して完走しようと目標を切り替えた。
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25キロ過ぎから右足つま先に痛みを感じはじめた。
シューレースの結び方が甘く、足がシューズの中で動いてしまっているようだった。
27キロ過ぎに立ち止まって座り込み、シューズを脱いでシューレースを解いてから締め直した。
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いよいよ30キロを過ぎた。
6分台で走るのもキツかった。
右脚は痺れて思い通りに動かず、左足裏も痛みはじめた。
呼吸も苦しくなっており、深く息を吸うと胸の辺りの筋肉に痛みを感じた。
「歩きたくない、絶対に歩かないぞ」
それだけをモチベーションにして走り続けた。
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左足裏の痛みが強くなっていた。
着地すると異物を踏んでいる感じがした。
シューズを脱いだ時に何か入ってしまったのか?
その感覚が煩わしく、確かめてみることにした。
コース脇に座り込み、シューズを脱いだが、そこには何もなかった。
局所的な痛みのようだった。
こんな風になることもあるんだと驚きつつ、シューズを履いて立ち上がると下半身の筋肉が固まってしまって動かしづらくなっていた。
しばらくギクシャクした動きで走り続けた。
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40キロ、ようやくフィニッシュを意識できる距離になった。
沿道の声掛けにも応えられる気持ちの余裕ができた。
1キロが途轍もなく長く感じたがこれはいつものこと。
競技場に入って少しだけ速度を上げた。
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フィニッシュ後に記念品を受け取る際に、スタッフの方々に拍手で迎えられ、泣きそうになった。
この感情はなんだろう。
痛みを耐えて走り切った自分を、認めてもらえたように感じたのだろうか。