2024/2/4_6℃
#飯岡しおさいマラソン

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千葉県の東端の銚子市で開催される大会。
今年で35回目を迎えるそうだ。
正直に言うと、そんなにやってたんだ、という驚きがあった。
ハーフマラソンの定員は2,500人の大会。
僕自身はラン歴14年目で初の参加となる。

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大会HP
http://www.shiosai-marathon.jp


朝5時前に雨音で目覚めた。
マジか、寝起きでつぶやいた。
10分ほど迷った挙句、とりあえず行く決意をして、風呂に入った。
外出予定時刻の30分前まで入浴。
朝食はとらなかった。
昨夜はサッカーアジアカップを観戦しながら、日本酒とつまみで腹一杯になり、その余韻で胃腸が重たく感じた。
いつも通りウェアに着替え、その上にTNFライトヒートジャケット・ライトヒートパンツを直用、さらにその上に撥水性のあるクライムライトジャケット・クラウドパンツを着用し、折畳傘を広げて出掛けた。
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【アクセス記録】


6:22錦糸町駅でJR総武線・千葉行に乗り込む。
面倒クサ、口からはネガティブな言葉が漏れたが、心の中では「これ現地について『来てよかった』と思うパターンだな」という想いが浮かんだ。
雨の日はレース前の準備とレース後の着替えが面倒。
特にレース後は更衣室(簡易テントでブルーシートが敷き詰められていることを想定)がランナーの水浸しのウェアの影響でドロドロに濡れており、気持ち良く着替えられない場合が多い。
しかし、電車の中で大会HPを見てみたら、更衣室は【いいおかユートピアセンター】という立派な建物だった。
先に抱いた劣悪なイメージが消え、代わりに淡い期待が芽生えた。
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8:49、JR総武本線・旭駅に到着。
まだ小雨が降っていた。
駅前のロータリーからシャトルバスに乗り、約10分ほどで会場へ到着。
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更衣室の【いいおかユートピアセンター】は想像通り快適だった。


男性更衣室は2階の大ホールが開放されていた。
カーペット敷の床に土足で入り、スタックされているスチールチェアを自由に利用できた。
室温も暖かくて寒さを凌げた。
スタート30分前まではここで過ごせそうだと安心した。
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さて今日はどのくらいで走ろうかと考えていた。
できれば早く終わらせたいと思った。
その時に思い出した。
この寒さだ、スタート直後に飛ばしてしまいそうだ。
そうすると前々走の市原高滝湖マラソンのように早々に苦しくなるだろう。
前走同様、序盤は無理のないペースで本日の体調をはかる、中盤で徐々にペースを上げ、終盤ペースを維持して粘り切る。
目指すべきものはいつも変わらない。
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荷物預かりは同センター内1階にある。
ロビーで100円を支払ってビニール袋を受け取り、それに参加種目(ハーフ)とゼッケン番号を記入して詰め込んで預ける。
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【ウェア記録】
キャップ、ハーフジップT、ドライレイヤー、2xuロングタイツ、ハーフパンツ、c3fitソックス、asicsS4、メリノウールアームウォーマー、メリノウール手袋、フリップベルト。


レース直前までモンベルEXライトウインドパーカーを着用。
シューズ:asics S4
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【コース】
太平洋に面した九十九里ビーチラインがメインの折り返しが3回ある平坦なコース。
ビーチラインとはいうものの、海が見えるのは飯岡漁港ぐらいだったかと。


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レースを振り返る。
10:35スタート。
スタート渋滞もなくスムーズに走り始める。
入りの1キロは5:18、まあこんなものかと思ったが、もっと楽してもいいと意識的にペースを落とす。
先週の新宿シティハーフマラソンの走りの記憶をなぞるように身体を動かす。
ペースは5:26-5:25-5:21と順調に推移。
第一折り返しもスムーズ。
再びスタート地点を通る5キロあたりは応援も多く、走りにも刺激を入れられる。
その5キロからは、5:19-5:19-5:16と僅かにペースアップ。
「まだ序盤、焦るな」と自分に言い聞かせて、気持ちを落ち着かせた。

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レースは中盤へ。
いつの間にか雨は上がっていた。
ビーチラインから飯岡漁港へはコース唯一と言っていい下り坂を通り、折り返しに入る。
漁港を左手に見ながら、いいおかみなと公園内を通ってビーチラインに戻り、先ほどまで走っていた道を引き返す。



ここは5:20-5:15と悪くないペース。
だがこの辺りからやや疲れを感じ始める。
その矢先、ビーチラインに戻る直前に苺エイドがあった。
紙コップに入った苺2つを立ち止まり頬張る。
そういえばこれが本日初めての"食べ物"の摂取。
疲れは空腹から来ていたものかもしれない。
苺エイドで立ち止まったため、10キロは5:31。
前走苦しくなったのは15キロあたりだったが、今日はもう苦しくなり始めていた。
ここで後ろにピッタリと男性ランナーがついていることに気づき、先に行かせた。
そして今度はそのランナーのやや後方を走り、ペーサー代わりにした。
おかげで5:25-5:21-5:16-5:16と淀みないペースで走り続けることができた。
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そしてレースは終盤へ。
第一折り返しと同じ場所で折り返すと思い込んでいたら、その先に新たなコースができていた。



15キロはペースをキープして5:14。
このあたりで今日のレースの終わり方を考えていた。
いまのペースを維持したままで気持ち良くレースを終えるか。
余力を残さずに苦しみながらも力を出し切ってレースを終えるか。
この状態の自分にどの程度の力が残っているか?
それを知りたくなり、後者を選んだ。
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苺エイドで立ち止まり、美味なる苺でしっかりと補給。
その後は腕振りにより力を入れ、拳を前に振り上げる勢いで全身を動かした。
うまい具合にこれがハマり、17キロは5:02にペースアップ。
ここからは呼吸も4呼2吸から2呼2吸にチェンジ、苦しくなったら大きく吐いて大きく吸うを繰り返した。
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苦しかったがリズム良く呼吸ができていた。
脚の動きが鈍くなりそうになると、また腕振りに力を入れて、脚を動かした。
18キロ以降もペースを維持し、5:01-4:56-4:57とこの日最速のペースで最終盤を迎えた。
最後の1キロは時計を見る余裕もなく、無我夢中で腕を振り、脚を上げた。
呼吸も乱れ、深呼吸する余裕もなく、最終的には1呼1吸になった。
最後の1キロは4:50だった。
もう呼吸が限界、というところでフィニッシュ。
タイムは1:50:45だった。
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フィニッシュ直後は全身の力が緩んでベンチに座り込んだ。
凄く気分が高揚していて、疲れているのに楽しくて仕方がなかった。
シューズの計測タグを外すこともできず、ボランティアの女性に外してもらった。
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レース後にもお楽しみが待っていた。
まずはコップに入った苺が振る舞われた。


そして無料サービスの甘酒、おしるこ、具沢山の豚汁。

どれも美味しくて、そして身体の中から暖まるものだった。







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会場でノンビリと過ごしすぎた。
急いで着替えて13:15の旭駅行きシャトルバスで会場を後にした。
13:38 旭駅発JR特急しおさい10号で錦糸町へ帰った。
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雨でもこれだけ楽しめるとは本当に来てよかった。
更衣室の設備が他大会と比べても素晴らしく、これならどんなコンディションでも楽しめそう。
運営も言うことないし、コースも単調ではあるが、登り坂もなく、好タイムが期待できる。
自信をつけるにはうってつけのコースだと思う。
レース後の無料サービスも充実していて、ホスピタリティに溢れた大会だ。
またひとつ素晴らしい大会と出逢うことができた。
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自分の走りに関してはというと、調子が良いわけではない中で、うまく自分をコントロールしてペースを維持できたなと思う。
平坦なコースに助けられたとはいえ、終盤も緩むことなくペースを上げられたことは、自分的に一番の収穫だった。