ブドウスズメの羽化した成虫を娘に見せる前に勝手に放しちゃったせいで娘に激怒されたので、「また飼育したらいいじゃん」となだめ、ブドウスズメの卵を探し求める日々が始まった。近所のお散歩や幼稚園の送迎路でヤブガラシを見かけたら、時間が許す限り葉っぱを裏返して1mm大の黄緑色の卵を探す。
なかなか無いもんだな〜と諦めかけていた時、突然その出会いは訪れた。漆黒の細長い体にオレンジ色と黄色の目玉模様が並んだ美しいイモ虫。
これは!探し求めていたブドウスズメの卵ではないが、かねてから育ててみたいと思っていたセスジスズメの幼虫である!!!
娘と一緒に歓喜して、ヤブガラシの葉っぱごと持ち帰る。
出会った時で既に2齢か3齢。やはりスズメガの幼虫は葉っぱをモリモリ食べる。見る度に身体は大きく成長しているように感じる。
「ピコピコ」と音が出そうな、可愛らしい尻尾の動きに私たちはメロメロ。ブドウスズメはこんな風には尻尾は動かなかったなぁ。
娘はナデナデ・頬ずりして可愛がるだけじゃ飽き足らず、今度は頭に乗せたり鼻の頭に乗せたりしてスキンシップをはかる。
私の思惑通り、「虫愛づる姫君」に育ってくれている。ぐふふ。
将来的には、ゴキブリを素手で捕まえて外に放してあげる優しい心を持ったお嬢さんに育て上げたいと思っている。
そしてある朝。毎朝の日課で起きてまず一番に幼虫の生存確認をするのだが、今朝の幼虫ちゃんに何やらお米粒が1粒くっついている。
「ま〜〜〜た!娘ちゃんったら、昨夜ご飯食べながら幼虫触ってたんだな〜⁉️」と思って近付いて見てみると、、、
こ、これは、米つぶジャネェェェェーーーッッッ‼️
繭だッ!寄生蜂の繭だッ!!
↑セスジスズメ幼虫の体側面の皮膚に、寄生蜂の幼虫が脱出したと思われる穴が…。
↑繭はとても密に編んである。
数日前からなんか挙動がおかしかったんだ。
まだ中齢幼虫なのに食草から離れてワンダリングしたりしてさ。
この米粒みたいな繭から、一体どんな蜂が出てくるんだろう。「繭ハンドブック」(三田村敏正著/文一総合出版/2013年)には載っていなさそうだ。
家の中で寄生蜂に飛び回られると嫌なので隔離したかったが、この繭、引っ張っても取れない。無理の引き剥がそうとするとセスジスズメ幼虫ちゃんの皮膚が裂けてしまいそうな感じだったので、諦めて見守ることにした。
「野外で採取したチョウやガの幼虫の8割は寄生蜂にやられている」なんて話もあるらしい。自然界って、厳しい世界だな。生き物たちは相互に関わり合って生きている、それがガツンと感じられる衝撃的な出来事だった。
娘ちゃん、またスズメガの卵を探しに行こう。卵から育てようねっ!
都市公園のゆる〜いネイチャーガイド
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