針生検の検査、やはりガンだった。検診をした病院では手術できないので、3つぐらい候補が書いてある紙を渡され、その中で先生が薦める病院に行くことにした。その時の私は温存でしたい、全摘なんて全体いやだという思いが強く、その病院であらためて検査をして、やはり全摘がいいと言われて、すかさずセカンドオピニオンをとった。ある病院で話し方が上手く、温存でも大丈夫ですよと言われて、すぐ手術日を決めて家に帰った。前の病院に断りを入れた後、担当の先生から3回も電話がかかり、2回はとれなかったけど、3回目にようやく電話をとることができ、先生から、「セカンドオピニオンとることはいいと思う。ただ、あなたのとろうとしている病院で手術して、再発してどうにもならない状態で戻ってくる患者さんが最近多い。あなたにそんなことは医者としてさせられない」と言われた。私は泣きながら、「先生、私どうしたらいいんですか?」と言ったところ、先生に「自分のとこへ来なさい」と言っていただいた。
パパが帰って来て、その事を伝えると「わざわざ、1患者に電話までかけてくれる熱意のある先生はいない。その先生に すべて お任せしよう。おっぱいなんかなくなったっていい。命が助かればそれでいい」と言った。私は とんでもない間違った考えをしていた。そうだ、私には二人の子供がいる。死ぬわけにはいかない。片胸になったって、かまわない。命があればそれでいいのだ。
それからというもの気持ちも落ち着いてきて、手術を挑むことができた。最初は 無口な先生で、ちょっと怖く感じたが、先生の電話がなければ今の私は絶対ない。本当に心から感謝している。
先生ありがとうございます。