「みえないばくだん」 | 仲代奈緒オフィシャルブログ「ココロの部屋」Powered by Ameba

「みえないばくだん」





12月25日、たかはしよしこさんの「みえないばくだん」が小学館から発売になります。


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私が初めてこの作品と出会ったのは、今年の5月。



車いすの歌姫、だっこさんこと朝霧裕さんと、久しぶりの再会をし、その中でこの「みえないばくだん」の話しをしました。


ネット上で話題になってる「みえないばくだん」

帰宅し、作者のたかはしよしこさんのブログをすぐ読みました。



ブログの中に書かれたこの「みえないばくだん」


原発を「見えない爆弾」として、全てひらがなで、易しい言葉で書かれた絵本のようなこのお話。

でも、それが余計にストレートに入ってきて、ものすごい衝撃でした。

最後の一言にはゾーッと鳥肌が立ちました。



私は6月にチャリティーライブを予定していて、そこで、「これを読みたい!」と強く思いました。


早速そのことをお話したいと、ツイッターで作者のたかはしよしこさんを見つけました。

なんと・・・、びっくりなことに、すでによしこさんからフォローされていました。


不思議な繋がり・・・。



この作品を朗読したいと話すとよしこさんは喜んで了承してくださり、

顔も見たことない、初めての電話で、3時間ほど話してしまいました。


でも、それほどよしこさんと私の思いは重なっていて、お話しているときは、

まるで、長い知り合いのような気持ちでした。




「もっと、ゆっくりお話ししましょう。」と、よしこさんと会うことになりました。


「お茶でも、っていうのもなんなんで、折角だから一緒にデモに行きましょうか。」


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よしこさんとの初対面は、デモ・・・。渋谷を一緒に歩きました。

初対面がデモ、変わった初対面です。


でも、初めて会ったとは思えないくらい熱く熱く語りました。



この出会いは偶然なんかじゃないんじゃないか。そんな風にさえ思えました。






ライブには、舟見和利さん初め、「大切な人」初演メンバーがゲストで来てくれたので、

彼らと福島の詩人・和合亮一さんの「三号機」や中原中也さん、寺山修司さん、金子光晴さんの詩をを朗読し、
最後に「みえないばくだん」を読みました。


「三号機」と「みえないばくだん」以外は原発事故以前に書かれた詩ですが、

普遍的で、びっくりするほど、今にぴったりな詩でした。

過去の詩人の偉大さを感じました。


そして、その中で「みえないばくだん」はそれに劣らない強さと、メッセージを持っていました。



正直、この「みえないばくだん」を朗読しようと思ったとき、

私は「今、伝えなくてはいけない物」だと思いましたが、一緒に朗読する役者さんたちは、その思いを分かってくれるだろうか、
お客さんはどう思うのだろうかと少し心配でした。

それほど、この作品には強い力があったからです。


でも、一緒に朗読してくれた役者さんたちも、お客さんたちも皆この作品を理解してくれて、とても良かったと言ってくださいました。

よしこさんの思いが届いたことが、本当に嬉しかったです。


その後「みえないばくだん」はYouTubeでもアップされ、

色んな国の言葉に翻訳されました。



みえないばくだんYouTube






そして、そして、ついに、絵本になりましたクラッカー



昨日、よしこさんから本が送られて来ました。


本の中にはお手紙がはさまっていて、

「奈緒さんや、だっこさんと出会えなかったら、ここまで来れなかったと思ってます。

本当にありがとうございます。これからも頑張って行きましょう。」

と書いてありました。



この本の出版に至るまで、よしこさんは沢山の批判にもあい、悩み、色んな思いをされたと思います。


でも、よしこさんの強い思いがこんなに素晴らしい本を作ったんだと思います。



その手紙を読んで、出来上がった絵本を改めて読んで、よしこさんのあとがきを読んでいたら、涙が止まらなくなってしまいました。


それは、この作品が本になったことのうれしさだけでなく、

「何世代も先の地球の子供たちが、海へ、森へ手をつなぎ走れるように」というよしこさんの
熱い思いにです。


人間は地球を自分だけの物かのように自分勝手に使い、壊し、汚している・・・。

なんて、愚かなんだろうと思います。



よしこさんがあとがきで述べてるように、

原発(核)は不自然な物であり、自然の猛威には適わない、人の手には負えない物だと言うことを、逃げずに、隠さずに、今考えるときだと思います。






この絵本に書かれてることは、今から来るかもしれない未来です。

決してどこか遠い世界の物語ではなく、現実になり得る未来です。


それに皆が気づいて、そうでない未来が来るように・・・、

よしこさんのそんな思いが一人でも多くに人に伝わって欲しいです。




初めてよしこさんから頂いたお手紙にこんなことが書いてありました。



「周りを見るとなんかとっても無関心で、『どうせ死ぬときは一緒』という言葉で片付けてしまい、情報も得るのも、考えるのもシャットダウンしてしまう人が多くて・・・。

今自分がいるのも、地球があるのも、何千年も前から人が生きていけるように守ってきてくれた人たちがいるから。
ここで私達が空気、水、土を汚してしまうことは、今まで守ってきてくれた人たちにも、地球にも申し訳ないこと。
そして、私達も歴史を刻んでる一人だと言うこと。

自然にも、先代にも感謝して、沢山のことに気づいて欲しい。
ほんの少しでも考えるきっかけになって欲しいと思いました。

このお話は、少しずつでも良い方向に変わっていくように、私達が変えて行かなくてはいけないし、
最終的には、『バカなお話だったね。』って、何年後かに心からバカにされるのを望んでいます。」



「心からバカにされるのを望んでいます。」

このよしこさんの望みが叶うような世の中になって欲しいし、そうなるように私達一人、一人が変えて行かなくてはいけないと思います。


この本を一人でも多くの方に読んで頂きたいですビックリマーク






この本は「大切な人」のロビーでも販売することになりました。

勿論、たかはしよしこさんも来て下さいます。

そして、帯を書いているのは山本太郎さんです。


この不思議な繋がり・・・、心から神様に感謝ですキラキラ



そして、「大切な人」まで、あと一週間となりました・・・。



ねねぷろじぇくと公演
歌と朗読で綴る
「大切な人~私の家族が見た戦争~」
 脚本・演出 仲代奈緒

☆12月28日(水) 
新宿ハーモニックホール 18:00開場 18:30開演
チケット  A  4200円(放射能から子供を守るためのカンパ500円付) 
      B  3800円
出演   山本太郎  仲代奈緒   浜名実貴(前進座)  
DAI(KD.earth) 奥田祐  大音智海 

一部 朗読劇「大切な人~私の家族が見た戦争~」

二部 トークショー「忘れない311、忘れない広島・長崎・福島」(山本太郎さんを中心にトークショーをします)  


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