田中実さんを偲ぶ会
昨日、田中実さんを偲ぶ会が行われました。
4月25日に突然実さんが亡くなられてから3ヶ月近く経ちましたが、
全く実感がなく…、
偲ぶ会の祭壇を見てもやっぱり実感が湧かない…。
実さんは今にも明るく元気に会場に現れそうで、
「死」と言う言葉は最も似合わない方です。
実さんが亡くなられてから色々な方と実さんの話をしましたし、
昨日の会で実さんの思い出話を沢山の方がされましたが、
実さんは明るく誠実で、真面目で、本当にいい方で…、俳優としても才能溢れる方。
悪いことを言う人がいないどころか、皆さん同じように実さんの素晴らしさを語っていました。
発起人の役所広司さん、水谷豊さん、渡辺哲さん、若村麻由美さんのメッセージも本当に実さんへの愛が込められていて、胸を打ちました。
皆さん、涙を流しながら語られ、聞く方々からもすすり泣きが聞こえてきました。
皆さんを明るい太陽のように照らしていた実さん。
そんな実さんが自ら命を断たれたことが本当に本当に悔やまれます。
偲ぶ会には無名塾を卒業された沢山の方が来ていました。
私が生まれた時からあった無名塾は私のちいさい頃の1番大好きな遊び場で、1番思い出の詰まった場所です。
亡くなった母、宮崎恭子も
「あなたには無名塾の人間関係を残します」
と、遺書に書いていました。
何年振りに会う懐かしい顔。
俳優を続けてる方、やめられてる方、皆さんそれぞれの人生を送られていますが、
会って話しているとふっと当時に戻って行きます。
それは、本当に本当に嬉しい瞬間で、
実さんの死はとても悲しいことですが、実さんが会わせて下さったのかなと思うと、
実さんにありがとうって気持ちでいっぱいになりました。
3.11以降、人の死や、出会い、再会について
すごく考えるようになりました。
1つ1つの事が繋がって、それが未来に繋がって行く…。
何もかもに意味があって、そして自分がやれる事をしなくてはいけない…。
実さんとのお別れと、沢山の方との再会を通じて、色々なことを考える一日となりました。
8/6、「大切な人~私の家族がみた戦争~」
一緒に朗読をさせて頂く大西多摩恵さんにもお会いしました。
多摩恵さんは無名塾の一期生。
実さんが主演した「ハロルドとモード」で実さんのお母さん役でした。
多摩恵さんは実さんとの思い出を涙ぐみながら話して下さいました。
「大切な人」を通して母が残した物語は、今の日本に向けてのメッセージが込められているように思いました。
縁あって、母、恭子の物語を多摩恵さんと一緒に出来ることを嬉しく思います。