初めての経験
桜が満開になり、花見日和だった今週末。
桜もいいけど…
私は、高円寺で行われた反原発デモに参加して来ました。
デモに参加するなんて生まれて初めての事ですし、
参加したいと思ったのも初めての事でした。
正直、今まで電気があることは当たり前で、原子力発電について考えたこともありませんでしたが、
この福島原発の事故を受け、初めて色々と学び、知り、そして深く考えさせられました。
便利さと安心感は天秤にかけるまでもなく、
命があっての生活です。
放射能を恐れ、原子力発電所の今後を憂い、不安の中生きる生活は
決して幸せと言えないと思えました。
私に、何か出来ないか…。
かと言って私1人は本当に小さな存在で何も出来ない…。
そんな時、
俳優の山本太郎さんがTwitterでこんな事をおっしゃっていたのです。
「反対、って言うと芸能界で干されるんです、ご存知でした?でも言ってやります。反対!」
「原発発言やリツイートはCHECKされ必ず仕事干される、お前がその事に触れられぬ事は皆判ってくれる。
二週以上前から母は僕に釘をさし続けた。
日雇い労働役者稼業明日から干されてどう生きてく?
だからって黙ってテロ国家日本の片棒担げぬ。
親不孝許せm(__)m
日曜高円寺行くのも許してチョ」
このツイートにとても感銘を受け、私もデモに参加しようと思いました。
今、動かなくていつ動くの…?
行くなりすごい数の警察官…。
初めは警察官の数にビックリしてしまいましたが、
警察官は優しくデモの人達を誘導してくれて、
デモはもっと過激なものかと思っていたので、安心しました。
警察官だって同じ人間ですものね。
放射能を嬉しくは思ってるわけがありませんよね。
集合場所の公園には入りきらない程の人が集まっていました。
旗を振る人、
プラカードを持つ人
防護服のコスチュームを着る人
自らをペイントする人、
「あぶナスぎ」って着ぐるみを着てる人…
様々な格好をしていても、皆、思いは一つ。
真剣なまなざしでデモに参加していました。
Twitterから集まっただけあり、参加者は若い人がほとんどで、
同じ様な気持ちで日本の未来を真剣に考えている若者が沢山いる事に感動してしまいました。
参加者の中には家族連れで参加している方もいて
小さい子供達も沢山いました。
デモ行進がスタートしました。
デモ行進している人数はすごい数で、
通りのずっとずっと向こうまで続いていました。
最終的には15000人程だったみたいです。
土から放射能を取ってくれると言われるひまわりを持つ人も沢山いました。
「原発やめろ!」
「原発やめろ!」
数人が始めた掛け声がいつの間にか
沢山の人の合唱になって行きます。
ある人が誘導している警察官に言い出しました。
「お巡りさん!
早く捕まえてください!!
空気を汚している人がいます!
大変な事ですよ!」
確かに、小さい子供からお年寄りまで平等に空気を吸います。
その空気が汚され、安心して深呼吸も出来ない…。
本当に本当に大変な事です。
彼女達は何回かデモに参加しているようですが、
「こんなに沢山の人が集まったのは初めて!!」と、
泣いて喜んでいました。
デモ行進の中には双葉町の人もいました。
突然、大切な故郷を避難しなければならなくなった彼らの「僕らの双葉町を返せ!」と訴える目は悲しく真剣で、
彼らの気持ちを考えたら涙が出そうでした。
沢山の人の沢山の思いが、私の胸を締め付けました。
外国の取材も来ていましたが、
悲しい事に日本の報道陣は日テレ以外見当たらず、
こんな出来事を全く報道しない日本って、どうなっちゃっているんだろうと、悲しくなりました。
デモが終わった後、
山本太郎さんにお会いできました。
こんなに沢山の人がいる中、お会いで来たのは奇跡のようなものです。
私「山本さんのツイートを見て参加したんです」
山本「嬉しいな、ありがとう」
私「何かしたいのに何をしていいかわからなくて…
このデモに参加しました。」
山本さん「僕もそれで参加したんですよ」
山本さんも初めてデモに参加されたそうです。
山本さんはとても優しくソフトで、でも熱い思いが溢れていました。
「干されても反対って言ってやる。」
こんな事を言えるなんて本当に素晴らしい。
私も私に出来ることをやって行きたいと思えました。
このデモに参加し、
色々な人の色々な思いを間近で感じ、
沢山沢山考えました。
こんな思いを持っている人がこんなにも沢山いる…。
日本の未来もまだまだ捨てたもんじゃないって思いました。
私がこのデモに参加したのは本当に些細なことかもしれない。
でも私には大きな、大きな事になりました。
参加して良かった…。
そして、少しでも不安なく、幸せな日々を送れる日本になることを
心から願います。