義母が95才で逝った。

その3日前、義姉がビデオ通話で、義母と家人を対面させてくれた。

家人は身障で、義母の暮らす所までの長距離移動が、体力的に困難。

義母も高齢のため移動が困難。

義姉が折を見て、ビデオ通話をしてくれて、母子を会わせてくれていた。

その日、ベッドに横になった義母は声が殆ど出せなくなっていたが、家人(息子)の顔を見て、

元気でね

と言ってくれた(そう口が動いた)。

家人は(構音障害で呂律は回っていないながら)

元気でいてくれ。絶対に会いに行くから。

と言った。

 

その3日後、義母は目を覚まさなかった。

連絡が入った時、私は、

会いに行きますか?

と聞いたが、家人は、

無理だと思う。

と言った。

 

ケアマネージャーさんに連絡して取ってもらったショートスティに家人を送り、私だけ家人の代理で義母を見送りに行った。

葬儀から夜帰って来て、いつも畠から見上げる里山の上に、中秋の名月。

バスから降りて家まで歩く集落の道、明るかった。
玄関の鍵穴、月の光のおかげで、迷わず見えて差し込めた。

義母は月の光と一緒に浄土に行ったように思う。