100歳になる伯母が逝った。

調子が悪くなり、病院に行き、その2日後、去って行った。

 

従姉が、伯母がちょこちょこと書き綴っていたメモを見せてくれた。

伯母の誰に言うでもない呟きメモは広告の裏の白紙を使って書かれていた。

(古い人だから、ノートとか勿体ながって使わなかった。

と従姉が言っていた。)

 

「ゆっくりと ころばぬ様に ゆっくりと」

「ゆっくりと 100才 100才 ゆっくりと(何を言ってます)」

「ともかくも息をしないと天国で(天国に行くつもり)」

 

「さがしてもさがしてみたがみつからない」

「目薬は一体どこにいったのか」

の数行後、

「さがしていた目薬みつかりホットする」

 

「懐中時計 手元で毎日ながめている」

(懐中時計は伯母の息子(私の従兄)の持ち物。長期入院をしている。)

 

そんな独り言が、綺麗な字で何枚も綴られている。

ゆっくりゆっくりと、天国に、伯母は逝ったのだと思う。