畠を耕していたら、ゴチンっと石に鍬の刃先が当たった。
小さい石なら、ちょいちょいっと鍬を入れ直して、掻き出してポイ、なんだけど、どうやらそこそこ大きな石らしくて、それが出来ない。
放っておくと、農機具の刃先に当たって、刃が傷む。
耕耘機やトラクターのロータリーがこれを巻き込むと、ロータリーが壊れる可能性もある。
取り除いておくことにする。
シャベルを入れて掘り出す。
石と言うより、岩だ。
なかなか動かない。
ピクッともしない。
どのくらい掘ったら、良いものか?
岩柱のように、岩盤から突き立っている岩だったらどうしよう?
などと、ブツブツ思いながら掘っていたら、シャベルを梃子にすると、少し浮き出した。
そうなれば、俄然やる気になる。

よっしゃ!
掘り出した!!
相当重い。
漬物石にするにしても、大きすぎる。
休憩用の椅子に使う?
これだけの石が、ガッチリ周りを取り囲んでいた。
ここら辺りの農地は、太田川沿い。
大きな川石が、30~40cm掘ると出て来る。
私が農作している、字「野冠(ノカズキ)」の「カズキ」は、門がまえに屋と書くのが正式。
洪水などで田畑が流れた時、その土地にかかる年貢を皆で負担する。
と言う意味があるらしい。