風が吹いただけだ。
半日、台風25号の影響による強風が吹いた。
それだけのことだ。

台風の影響があることを予想して、畠の作物に支柱等していたのだけど、支柱は吹き飛んだ。
露地に定植した苗の畝、4畝の苗は午前中でボロボロになった。
私の指くらいまで太くなった大根は根元から折れ、吹き飛んだ。
白ネギの葉は折れ、カリフラワーは倒れ、キャベツの葉は破れた。
張ったマルチは破けて飛び、防草シートは幟のように宙を舞った。
マルチにしろ防草シートにしろ、電線やら、道路やら、人様の家やらに飛び去っては、危険だ。最優先で回収。
調整に使っているコンテナの屋根に張った雨漏り防止シートは裂け、周辺に吹き飛んで行きそうだったので、可能な限り破いて回収。
風になぶられて午前中はおわった。

午後は、出荷を約束していたハウスの葉物を収穫。ハウス内に風は入らないが、ハウス自体が風になぶられる。
ハウスの太い支柱が風で揺れ、もしかしたら、ハウスごと吹き飛ばされる可能性も考えられた。
万一の時は、ハウス屋根のビニールを裂けば、ハウス全体が吹き飛ばされることはない。ハウスの屋台骨は無事だ。
手元に鎌を用意しておいた。
(ハウスのビニールだって経費としては痛い。でも屋台骨がお釈迦になったら、痛いのはゼロ二つくらい増える。)
幸い、鎌を使ってビニールを裂くことにはならずにすんだ。

風が吹いただけだ。
でも、その半日の風で、9月の作業の大半は水泡に期した。

夕方、風が突如止んだ。
収穫物を無事依頼主様にお渡しも出来た。
夜、虫の鳴く声が聞こえている。
ヘトヘトなので、チョコを夕食後食べた。

明日朝、畠に行って生き残った子たちを養生してやらなきゃ。