ごく当たり前の出来事のはずなのだけど、とても辛く感じることがある。
見る方向、立ち位置で、この感じ方は180度変わる、ってことも、頭では分かっている。
分かってはいるが、地面を拳で叩きのめしたいくらい、どうしようもなく辛くて悲しく思えるのだ。
一年くらい前、父が、
農地か庭にでも掛けなさい。
と、鳥の巣箱を作って送ってくれた。
その巣箱を、家から農地に行く道の傍らにある柿の木に掛けた。
一年ぐらいは何も起こらなかったが、今春になって、シジュウカラが、その巣箱の周囲に頻繁に来ていることには気が付いていた。
昨日、農地に行く時に、いつものように巣箱を掛けた柿の木を見たら、何だか変だ。
柿の木の下まで行った。
木の下にモアモアした巣の具材のような塊が落ちていて、巣箱の裏側の木板が外れて落ちている。
梯子に上がって巣箱を確かめた
風などで外れたのではない。獣が木に登って、巣箱を襲ったのだ。
巣箱を縛っていたハウスバンドが、噛み切られていた。
巣箱を外して、よく見たら、天板にはひっかき傷があり、巣穴の所の棒は齧った跡がある。
多分アナグマが登って、卵か雛を襲ったのだ。
中に雛がいた状態なら、雛たちはさぞ怖かったことだろう。
巣箱を掃除して、もう少し安全なところに、掛け直そうと思う。