つくば美術館「紙工芸と刺繍画二人展」の受付係をして5日。

予想外でびっくりしているのが、来場して下さる方の幅の広さ。

学園都市「つくば」と言う土地柄か、若い方が、ひょい、と入って来るかと思うと、日本人以外(韓国、スイス、イタリア、アメリカ…)の方もいらっしゃる。
ビジネスの隙間時間を利用していらしたらしいスーツの方。
いかにも趣味人らしい壮年の方。
朝の散歩の途中で、ぶらりと入ってこられた方。

中でも私が嬉しくなったのは、子供さんがかなり来てくださることだ。
今日などは、ランドセルを背負ったまま親御さんと来られた御家族もいて、楽しくなってしまった。

さらに嬉しいのは、赤ちゃんを抱っこして観に来てくださったお母さんたち。

寝てしまっているから大丈夫ですよね?

と、おくるみの中の赤ちゃんを心配そうに見ながら声をかけて下さって、かえって申し訳なくなってしまう。
赤ちゃんがいるから、美術館に遠慮しながら来なきゃいけないなんて、どうにかならないもんか、とか思ってしまった。
子育ての大変な間の息抜きになってくれたなら嬉しいな。

そして、泣けてきそうになったのは、今日来場して下さった93才のご婦人。
ご自分も刺繍をされていたとのことで、刺繍画を観たくて来ました、と娘さんと一緒に会場を、杖をつかれてはいたけど、ご自分の足でゆっくりまわって下さった。
笑顔が上品で優しくて、

素敵でした、ありがとう。

と言っていただけた。

人は90才を過ぎても、自分の足で自分の観たいと思ったものを観に行くことができる。
すごい。
私もああなろう。
そう思った。

受付係をしてよかったな。


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