前回のつづき
翌朝とても早く目が覚めた。
昨日は夜遅くまで
Hしていて疲れてるはずなのに。
体も心もまだふわふわしていて、
まるで夢の続きみたい。
隣では、彼がまだ静かに
寝息を立てていた。
私はその隣で、
そっとスマホを開いて、
昨日のことをブログに
まとめていた。
言葉にしようとすると、
あらためて気持ちが
込み上げてくる。
ふと左手を見ると、
薬指には昨日
彼から受け取ったばかりの
指輪が光っていた。
「夢じゃないんだ」
そうつぶやいた瞬間、
こみあげてきた感情に
胸がぎゅってなって、
気づいたらまたぽろぽろと
涙がこぼれていた。
うれしい。愛しい。
いろんな気持ちが胸の奥で
ぐるぐるなって
止めようとしても、
涙は止まらなかった。
私はまだ18歳。
結婚なんて早すぎるって
思われるかもしれない。
でも、そんなこと関係なくて、
私はただ彼のそばにいたいって、
ずっと思ってきた。
そばにいられるだけでよかった。
それなのに、彼も同じように
思ってくれていた。
「ずっと一緒に生きたい」って、
彼の口から聞けたことが、
もううれしくて、
胸がいっぱいで。
本当に私が、
彼の隣にずっといてもいいんだ。
その事実がただただ幸せで。
だから私は、泣いていた。
寝返りを打った彼が気づいて、
少し眠たそうな目で私を見た。
「せいか泣いてる?」
って声をかけてくれた。
「ううん、幸せすぎて
少し眠たそうな目で私を見た。
「せいか泣いてる?」
って声をかけてくれた。
「ううん、幸せすぎて
ちょっと泣いちゃっただけ」
彼は上体を起こして、
私をぎゅっと抱きしめて
「せいか、たくさん
彼は上体を起こして、
私をぎゅっと抱きしめて
「せいか、たくさん
しあわせにするから」
そう彼は言ってくれた。
彼の胸の中はあったかくて
安心する。
「すごくうれしい。ありがとう。
ずっとそばにいたい」
そうつぶやくと彼は私の髪を
やさしく撫でながら、
「ずっと離さないよ、せいか」
って、低くてやさしい声で
言ってくれた。
彼と目を合わせると
「チェックアウトまで
まだ時間あるし
ベッドでもうちょっと
甘えてていい?」
なんて言ってきて、
私は照れながらも
また彼の胸にもぐりこんだ。
そして朝からセックス。
お互いの肌が触れ合って気持ちいい。
彼はゆっくり腰を動かして
スローなセックス。
彼が私の手を取って、
ゆっくりと指を絡めて恋人つなぎ。
彼は、私の左手を持ち上げて
薬指にはめられた指輪に、
やさしくキスをした。
「何度見ても似合ってる。
ほんとに、可愛い」
目が合った瞬間、
彼はやさしく微笑んで、
胸がきゅんとなった。
大好きな人と迎える朝。
手のぬくもりも、声のトーンも、
全部が特別で愛しくて。
心も体も幸せで
満たされていくこの感覚が
なんだか信じられないくらい、
愛しかった。
チェックアウトを終えたあと、
ホテルのロビーを
ゆっくり歩きながら、
ふたりで写真を撮った。
「すっごく素敵な一日だった」
私がつぶやくと、
彼は笑って私の手をぎゅっと握った。「また来ようよ。
次は夫婦になってから、ね」
その言葉に胸がきゅっとなって、
なんでもない顔をしようとしても、
頬がゆるんでしまう。
手をつなぎながら
駐車場へ向かうとき彼は
「指輪見るたびに
俺もうれしくなるよ」と
やさしい声で言って笑った。
うれしい。うれしい。
心の中で何回もリピートしてた。
彼が嬉しそうにしてるのが、
私には一番の幸せだから。
この指輪をつけてるだけで、
私は彼の特別でいられる気がする。
ちゃんとここにいていいって、
そばにいていいって、
そう思わせてくれる。
手をつないでるだけで
ドキドキするし、
名前を呼ばれるだけで
顔が熱くなるのに、
こんなふうに大事にされるなんて
ちょっと信じられないくらい、
しあわせ。
せいかじゃなきゃダメって
言ってくれたことも、
この指輪も、彼の笑顔も、
ぜんぶ宝物みたいで。
もっともっと、大事にしよう。
この気持ちも、彼との日々も、
ずっと、ずっと。
