日曜日の午後。
夕食は彼と外食しようと
約束をしていた。
だから私はこないだ
セールでちょっと大人っぽい
ワンピースを購入したから
それを着ていこうと、
鏡の前でこっそり合わせてみた。
どうかな、似合ってるかな……
ちょっとドキドキしながら、
リビングにいる彼のところへ。
「なおやさん、ちょっと見て?」
私がそう声をかけると
彼はすぐに顔を上げた。
「え…」
彼の目がまるくなって、
一瞬言葉が止まった。
「それ、新しく買ったやつ?」
「うん。かわいいかな
って思ってどうかな?」
彼がすぐ立ち上がって、
私の前に来た。
「せいかめっちゃ可愛い」
私の髪を耳にかけて
じっと見つめて
大人っぽいな。
せいかの雰囲気にぴったり。
胸元がエロすぎ。
ドキドキしてるんだけど、俺。
ほんと似合いすぎてて
これ着て出かけたら
心配になるレベルだよ。
俺だけの特権にしたいぐらい」
そう言って私の胸元にキス。
何度もキスしてくるから
「なおやさんまって」と
ストップをかけた。
「私、着替えてくるね」
って言ったら彼が
すぐに首を横にふった。
「いや、いいよ。
そのままでいて。
それ、すごく似合ってるからさ。
だけど俺と一緒にいるときだけ
着てくれる?」
少し恥ずかしそうに言われた
その言葉にきゅんとした。
「うん。わかった」
彼はうれしそうに笑って、
「ありがとう、せいか」って、
やさしく頭を撫でてくれた。
出かける時
彼が車のドアを開けてくれて、
シートベルトまで
優しくかけてくれた。
車に乗っても、
彼はときどき信号待ちで
私ををちらちらと見るから
「なに?」って言ったら
「そのワンピース、
ほんと俺の好みど真ん中
かわいすぎ」
なんて言って
手を握ってくれて
めちゃくちゃ喜んでくれた。
なんだかその日の
お出かけはまるでお姫さま
気分だった。
