学校では
体育祭や文化祭、
イベントの多い時期。
お互い忙しく
最近2人きりで
会うことが出来ていなかった。
バイト中
おばさんと高校のことを
話しながら仕事していた。
『せいかちゃん
文化祭は何やるの?』
『うちのクラスは
メイド喫茶ですよ。
ひらひらのメイド服着なきゃ
いけないんです。
しかも作るの大変で
私ミシンに嫌われてるみたい』
『はははっ。それは大変ね。
でもせいかちゃん
似合いそうね。
たくさんお客さんも
来そうだわ』
『そうだといいんですけどね』と
話していると
『へぇ〜楽しそうだね。
文化祭はいつなの?』と
私に書類を渡しつつ
彼が私に声をかけてきた。
『今週の土日ですよ。
菅原さんも来ますか?
一般にも解放してますから』と
業務用の話し方をした。
『あら、そうなの?
私娘連れて行こうかしら』と
おばさんが間に入り言った。
『そうなんだ。考えておくよ』と
彼はちょっと素っ気ない態度で
デスクに戻って行った。
彼からもらった
書類に目を通すと
中にふせんが貼られていて
『せいかが足りない』と
書いてあった。
ドキッとした、
私は単純だ。
寂しい気持ちが吹っ飛び
幸せな気分になった。
