アップタウン・ガールズ
・監督:ボアズ・イェーキン
・脚本:ジュリア・ダール 、モー・オグロドニック 、リザ・デヴィドウィッツ
・出演:ブリタニー・マーフィー、ダコタ・ファニング
有名ロックスターの娘モリーは両親の遺産でぬくぬくと暮らしていた。しかし、知人の裏切りで突然無一文になってしまう。友人の紹介でレイという8歳の女の子のベビーシッターとなるが、レイは潔癖症で、大人びており、モリーとは全く気が合わない。しかし、それぞれの心の悩みに気付き、徐々に二人の距離が近くなる。大人になれないモリーと大人になるしかないレイ、二人の関係がそれぞれに光を与える。
ダコタが出てるということでずっと観たかった作品1なのにDVDの調子が悪くて、とまたり、急に飛んだりしてちゃんと観れなかった。
わがままというか気難しい子供の面倒を見るというのが大筋なんだけど、面倒を見るモリーがこれまた典型的なお嬢様で世間知らずでわがまま。普通なら嫌いになりそうな役なのに豚をかわいがったり、友人を大切にしている所も見せてるから不思議と嫌いにならない。
レイのお父さんが亡くなり、彼女が一人で遊園地に行ってコーヒーカップに乗るシーンは切ないけど、素晴らしい。心配したモリーがレイをビンタし、レイもモリーをはたくんだけど、二人の関係が本当の親子のような感じがして、温かくなる。
モリーがレイのお母さんを一喝するのはサイコー。気分が良い!!
ラストのバレエのシーン。レイがバレーうまいのかはわからないけど、かわいらしく、笑顔で踊っていて、最初とは全く違う明るい雰囲気になっていた。モリーが仕方なく売った父の形見のギターを恋人(?)が買っていたのはなかなか気の利いたオチだった。
ブリタニーマーフィ。わがままなお嬢様のような役が顔から話し方まで本当に合っている。わがままも自然だし、相手のことをきちんと思う表現もしていて、映画を常に温めてくれた。32歳で亡くなってしまったらしく、本当に残念。彼女の全く違う役も観たかった。
ダコタ・ファニング。さすがの一言。子役の時の彼女は愛らしく、かわいい顔をしている。「アイアムサム」でも大人っぽい役だったけど、今回はわがままというか人生を見透かしたような少女役。演技がうますぎて、本当にわがままなんじゃないかと思ってしまうほどである。大人びてるが、感情をあらわにするシーンが彼女の見どころかもしれない。ダコタは泣きとか怒りの演技が一番うまい。大人びた演技がうまいから、泣きとかはギャップを感じて、よりうまく見せることができるのだろう。ラストのバレエは本当に楽しそうだった。