自宅で過ごす事が多くなっています。
不安ですが逆に考えると、この辺りでちょっと一休みして自分を見直す機会かもしれません。
もちろん、多くの職種にある人は、こんな中でも忙しく働かれています。ありがとうございます!!
どうか万全の予防をして日々お気をつけください。
さて、心を息めて静かな状態にするには、人それぞれに音楽を聴いたり、本を読むなど何らかの方法がありましょう。
仏教では、座禅や観法がその最たるものですが、いかんせん指導者が必要であって、経験ない人にとっては難しいものです。
どなたでも行じやすく、自宅で行えるものといえば写経があります。古来より経典を護持する功徳、読経する功徳、写経する功徳が伝わります。
最も知られた写経は「般若心経」ですが、ここでは弘法大師の御宝号「南無大師遍照金剛」をご紹介しましょう。
本年は弘法大師号という諡号を醍醐帝から賜り1100年という記念年であり、それを慶讃する法会が今秋行われます。(その頃には収まって欲しいものです!)
身の周りを整理して写経にのぞみましょう。
墨をするもよし、筆ペンでも構いません。
そして、身を整えましょう。
姿勢を正して、深い呼吸を数度行います。
胸中の不安を吐き出して清浄な気をとりこむと観じることができれば、なお良いですね。
名香を焚くのもおすすめします。
塗香があればなお最高!
次に胸の前で合掌して深々と一礼。
ゆっくりとあわてないあわてない。
そして写経用紙に薄く印字された「御宝号」を一文字一文字丁寧になぞって写していきます。
最後に願意(願い事)を記入して氏名を書き、再び合掌して、いま写した数だけ御宝号を声に出して唱えましょう。(もしくは気がすむまで唱えてもよいです)
この時、心中に奥之院や御影堂を観じてください。
世間で話題になっている3密ならぬ三密行です。
胸の前で合掌し(身密)口に御宝号を唱え(口密)心に大師を想う(意密)
写経中も写経の動作(身密)口で静かに念じながら(口密)文字に集中すること(意密)となります。
少々難しく書くと、手に印契を結び、口に真言を唱え、心を三昧に入ることを三密の行といいまして、真言宗の行法の根幹となります。
すなわち、日常の身口意(しんくい)の働き(これを三業という)を仏さまの働きに転じて三密とします。
自分自身が仏という自覚を持って働きをおこすのは、密教ではとても大切なことです。
南無大師遍照金剛
ご紹介しました御宝号の写経用紙については、高野山から郵送でお届けしますので問い合わせ下さい。
確か、100枚綴りと、21枚綴りがあったと思います・・
但し、半紙に書き写しても問題ありません!
金剛峯寺 0736-56-2011(9時〜17時)
大師教会 0736-56-2015 (同上)
書き上げた写経についての奉納は下記のリンク先をご覧ください。