今から1300年も前、万葉歌で詠われた歌碑が高野山麓の橋本には所々刻まれています。
その中でも、大和(奈良)と紀伊(和歌山)の県境である隅田の真土(まつち)は『万葉集』に八首詠まれているそうです。
あさもよし 紀人羨(とも)しも 亦打山(まつちやま)行き来と見らむ 紀人羨しも
【紀伊の国の人は羨ましいな 亦打山を行き帰りに見るという紀伊の国の人は羨ましいな】
※真土峠
「流通の歴史・道・人~紀の流通の歴史・道・人~紀の川~ pdfが開きます。 22頁参照
橋本市隅田町真土(まつち)の落合川には、古来より「神代の渡り場」と伝えられる「飛び越え石」があります。
今日は午後から雨降る中、行ってきました。目的の一つは大賀ハスを見に行く事です。
平日の雨降りなので、さすがに私以外誰もいません。国道24号線から小道を5分程テクテク歩いて向かいます。
すると、「万葉の里」と地域の人が名付ける見晴らしよい場所があらわれました。
そこの池(万葉池?)に、沢山の大賀ハスが咲いています。自生しているものではなく栽培しているとのことです。その数なんと千本ほど!
近くの生蓮寺さんから分けられたのでしょうか?
まだ開花するにはいくぶん早く、いわゆる未敷(みふ)蓮華の状態でした。
ハスの葉は水をはじくので、雨のハス鑑賞も面白いもの。それにしても、コーティング加工している訳でもないのに自然の撥水効果は大したものです。
「飛び越え石」は子供でも渡れるほどですが、こんな日に限って靴の裏がツルツルで、しかも雨で滑るので渡るのは断念しました。滑って川に流されても誰もいませんからね・・
それにしても、この近くは弘法大師が狩場明神、そして白と黒の犬に出会ったとされる犬飼山転法輪寺さんがあるので、もしかするとお大師さまもこの石を渡ったかもしれません。きっと!
そんな事を思いながら、野小屋を改造した休憩処でしばしの間くつろいでいました。