この1週間ほど、アマゾンで本を注文したり、また、YOUTUBEで、小野田さんのお話を聞いたりしながら、昭和とは、どんな時代だったのかについて、考えていました。。。昭和を語る中で、絶対、避けられないのは、太平洋戦争です。。。それと、日本の敗戦と極東軍事裁判、それと戦後の日本ですね。。。

 

(1)小野田元少尉のお話と、靖国神社

 

 

 

.日本という祖国を愛し、日本と日本人を守るため、太平洋戦争で亡くなった多くの軍人にとっては、靖国神社というのは、心の拠り所であり、8月15日には、日本人が普通に、日本という国の為に戦い、犠牲になった方々に、礼をして、感謝することは、ごく普通の愛国の心でもあります。

 

と書きましたが、私は、右翼で、左翼でもありません。しかしながら、小野田さんの熱い思いは、その通り。。。!、心に響きます。一方、戦争の犠牲者は、市民、子供などの弱者、普通の人々です。たまたま、植民地時代に日本人として招集され異国で戦った、韓国人、台湾人も、B,C級戦犯として死刑になった方々も存在します。タイのカンチャナブリの捕虜収容所での監視業務を行った故、捕虜虐待で、刑務所に入って、死刑の判決が出された韓国人の元日本兵もいます。。。

 

 

 

 

(2)作家の井上ひさしさんのウエブサイトには、極東軍事裁判について、とても分かりやすく、事実を中心に説明された講演の内容が書いてあり、とても参考になりました。。。

 

 

 

 

(3)極東軍事裁判とは。。。

 

本来、戦争とは、勝った国が正義であり、負けた国は、属国になるのが普通です。。。戦国時代でも、勝った武将は、負けた大将の首を切り、そして、負けた側の侍は、捕虜になるか、逃げるか、また、死ぬまで戦うか。。。 終戦直後、日本のエリート層=官僚、政治家、軍部の上層が行ったことは。。。

 

〇昭和天皇を守る。

〇本来、日本人が、戦争責任者を見つけ、日本人が裁くべきところ、すべて、連合軍のアメリカにお任せした。。。 マッカーサーも、天皇を処刑するよりも、戦後の日本統治のため、天皇を裁かなかった。。。また、中国で細菌兵器を研究して、人体実験を行っていた、悪名高い731部隊の幹部らは、アメリカにデータ、情報を提供することを交換条件に、一切、お咎めが、なかった。。。このあたりは、恣意的、政治的な判断で、全くもって、正義というモノが欠けています。昭和天皇の叔父であり、南京にいた某宮様も、全く、御咎めなしという事実があります。

〇極東軍事裁判にて、A,B,C級と、犯罪人として処罰されなかったエリート軍部の参謀なとは、戦後、誰にも責任を追及されなかった。

 

少なくとも、終戦間じかのタイミングで、多くの戦争遂行に関わる証拠資料などは、焼却された中、勝った国が、負けた国の一部の人々を戦争犯罪者として裁くには、大きな自己矛盾があります。最初から、有罪ありきの裁判は、裁判ではなく、仕返し、リンチといってもいいですね。

 

井上ひさしも、書いてますが、極東裁判、サンフランシスコ講和条約をへて、日本は、占領から解放された。しかしながら、極東裁判で、戦犯を死刑、懲役と罰したことで、軍国主義を国民に強制し、戦争を遂行した戦犯らに戦争責任をおしつけ、その後、一切、日本国中から、なぜ、戦争につきすすんだのか?、 なぜ、軍部が暴走したのか? なで、新聞、メディアも軍の加担し、大本営発表の嘘のニュースを流し、国民を欺いたのか、など。。。日本人自身の、太平洋戦争の総括がなかったため、戦後、ずるずると、日本が100%悪く、アジアの人民に犠牲をしい、大変な迷惑をかけたということで、そういう教育が戦後続いています。

 

さらに、靖国神社が、A級戦犯を合祀したことから、また、近隣国との関係がこじれることになります。。。昭和天皇も、A級戦犯を合祀したことには、反対で、それ以降、靖国に参拝は、されていません。

 

結局、戦後、日本人自身が、戦争について語らず、一方的に、自虐的な、すべて、日本が悪いという価値観、歴史観を植え付けられ、それを無批判で受け入れたことは、本当に、日本人としての背骨を自身でへし折る行為です。小野田さんの報道に関して、当初は英雄扱いのメディアは、数年後には、時代遅れの軍国主義者などと、手のひらを返したような記事が書かれました。それに、嫌気をさして小野田さんは、ブラジルに逃げ去ったかと思います。

 

上手に、文章で考えを書き尽くすことは、できませんが、歴史とは、常に、複合的な視点からみる必要がある。。。日本の視点、そして、アジアの視点、そして、戦勝国の視点。。。

また、戦争は、常に底辺の弱者、一般民が、被害を受け、上級国民でなければ、誰も、手を差し伸べてくれません。韓国人B、C級戦犯しかり、アジアや、オランダ領ジャワの従軍慰安婦しかり、小野田元少尉しかりです。

 

小野田元少尉の後日談ですが、戦後30年間、フィリピンのジャングルに潜伏していた元日本兵、定期的に、地元民の家畜、コメなどの食料を略奪し、30名以上のフィリピン人の民間人を殺害したのは、事実です。日本政府は、フィリピン政府に対して、見舞金として、3億円、和解金を支払ったことは、当時、どのメディアも、記事にはしませんでした。。。小野田元少尉がずっとジャングルに隠れていたのは、現地の地元民にみつかり、殺されるリスクがあった為に、出てこられなかったのが真相です。上官の命令があるまで、任務を全うしたというのは、まあ建前です。

 

すくなくとも平和な時代に育った日本人の子供については、太平洋戦争に至った経緯と、その後の軍事裁判、それと、戦後の日本の在り方について、ちゃんとした歴史教育が必要です。それがないと、戦後何年たっても韓国や、中国、其の他アジアの若者と議論、前向きな会話が出来ません。