長期休暇もいよいよラストですね。
明日から仕事始めの方も多いのではないでしょうか。
つらいけど……
また少しずつ、頑張っていきましょう。
そんな今日ご紹介したいのは、
前向きな気持ちをくれる疾走感あふれる一冊。
一穂ミチさんの 『砂嵐に星屑』 です。
あらすじ(ネタバレなし)
出世コースでもない、恋愛もうまくできない。
それでも続く人生。ひとりじゃない。
名もなき星屑たちは、そこかしこに。一見華やかなテレビ局。
そこで働く真面目で不器用な人たちの物語。
自分で自分に、星をあげよう。
旬も過ぎ社内不倫の“前科”で腫れ物扱いの40代独身女性アナウンサー。
娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む50代の報道デスク。
好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している20代タイムキーパー。
向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している30代AD……。
世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作編集。
この本を読んだきっかけ
「前向きになれる本が読みたいな」と思っていた時に
見つけたのが、この作品でした。
重すぎず、でも軽すぎない。
今の自分にちょうどよさそうだと思い、手に取りました。
心に残った言葉
・わたしはこれからも漂い続ける。
ちょっとした波で浮き沈みを繰り返し、
頼りなく漂流するだろう。
でもそのうち、与えられた地図にはない、
新しい海を見つけることだってあるかもしれない。
生きている限りはそれを楽しみにしていい。
(P89)
・心折れる出来事というのは、
傷の大小よりタイミングに左右されるのだろう。
(P110)
・たまたま同じ職場で働いている他人に過ぎない。
でも、薄い関わりであろうと縁は縁で、
思いがけず誰かの魂にそっと指先が掠める瞬間
というものは確かにあり、
自分が望むと望まざると関係なく、
尊い一瞬だと思う。
それを疎んじたり軽んじたりしていたら、
人の間で生きていけない。
(P275)
読んでみた感想
人が心の中で感じているけれど、
なかなか自分では言語化できないこと。
この小説は、そんな感情を
とても丁寧にすくい上げてくれる作品だと感じました。
誰もが一度は思ったことがあるけれど、
人にはあまり言わないような気持ち。
それにそっと寄り添ってくれて、
「こんな自分でもいいんだ」と思わせてくれる。
でも同時に、
「もう少しだけ、前に進んでみようかな」
そんな気持ちにもさせてくれる一冊でした。
こんな人におすすめ
✔ 人生に迷っている人
✔少しポジティブな気分になりたい人
✔ 前向きな気分になりたい人
誰もが心の奥に抱えている、
言語化できない不安に
そっと寄り添ってくれる一冊です。
