あらすじを読んで手に取った一冊

角田光代『晴れの日散歩』

こんにちは☺
本日おすすめしたいのは、

 

角田光代さんのエッセイ集
晴れの日散歩 です。

 

本屋さんで何気なく棚を眺めていたとき、
「散歩」という、やわらかくてかわいい言葉が目に留まりました。

(私は散歩が大好きなので…笑)

 

タイトルに惹かれて手に取り、
あらすじを読んで「これは好きなやつだ」と思い、購入しました。


 

 

 

 

 

 

あらすじ(ネタバレなし)

日々の記憶のかけらを、そっとすくいあげたエッセイ集。

 

角田光代さんが
雑誌『オレンジページ』で14年にわたり連載している
「散歩」シリーズの第4弾です。

 

京都出張の折に出会った、震えるほどおいしい卵サンド。
魚卵好きが高じて、朝から明太子のために行列に並ぶ話。
迷路のような渋谷で途方に暮れたり、
なかなか進まない本棚整理を楽しんだり。

 

特別な出来事ではないけれど、
気づけば過ぎてしまう日々を、
鮮やかに、そしてやさしく切り取った一冊です。

 

「食」「旅先での日常」「私」「世間」「暮らし」
といったテーマごとに構成されています。

 


この本を読んだきっかけ

角田光代さんの小説は、これまでにも何冊か読んできました。

 

恋愛小説もあれば、
社会派の重たい作品もあり、
本当に幅広いジャンルを書かれる作家さんだと思います。

 

そんな角田さんが、
日々の暮らしをどんなふうに切り取って、言葉にしているのか
それが気になって、読んでみたくなりました。

 


心に残った言葉

この重だるいような気分、
銭湯の湯に浸かったらなおるのではないか。
根拠はないが、でも、そう思うと、
銭湯にいかずにはいられないような気持になる。
(P68)

だれかと交際したりともに暮らしたりする場合、
だいじなのは、ほかのどんな相性より、
この優先順位の近似ではないかと
ひそかに私は思っている。
(P96)

どうでもいいエッセイを書き続けていると、
明日には忘れてしまうことでも、
その日の私はこんなふうに感じ、考え、
疑問を持っていたのだなあと、
思い出させてくれるのだ。
(P205)


読んでみた感想

私の大好きな江國香織さんとはまた違う角度ですが、
角田さんもまた、
日常のほんの些細なことを切り取り、言葉にするのがとても上手
だなと感じました。

 

江國さんが少し遠くにいる存在だとしたら、
角田さんは、より読者に近いところに立っている感じ。

 

少しポンコツな一面も垣間見えて、
それがまた親しみやすく、面白かったです。

 

世の中はもうそんなに進歩しなくてもいい、と私は思うのだが…
(P154)

この一文を読んで、
最近のAIの進化のスピードを思い出しました。

半年単位で大きく変わっていく感覚。


先日、会社でAIの講習を受けて
「ここまで自動生成が進んでいるの?」と驚いた一方で、
そのAIを使いこなすために、
また新しく学ばないといけない現実もあり…。

 

便利なのか、
それともただ忙しくなっているだけなのか、
少し分からなくなってしまいました(笑)

 

また、

どうでもいいエッセイを書き続けていると…(P205)

 

この一文を読んで、
私はエッセイは書いていないけれど、
3年日記を書き続ていることを思い出しました。

 

何年も前の出来事でも、
日記を読むだけで、
その日の情景や気持ちが
「わあああ」と一気に蘇ることがあります。

 

このブログに、
読んだ本の記録を残しているのも、
いつか読み返したときに、
そのときの自分を思い出せたらいいな、
そんな気持ちからかもしれません。

 


こんな人におすすめ

✔ 角田光代さんの作品が好きな人
✔ のんびりしたエッセイが読みたい人
✔ 今日はリラックスして本を読みたい気分の人

 

何気ない日常を

大切に思い起こさせてくれる一冊です。

 

ゆったりした気分に浸りたい
週末におすすめの本。

 

 

 

 

 

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TikTokで見て読みたくなった一冊

桜井美奈『殺した夫が帰ってきました』

こんにちは☺
本日おすすめしたいのは、

桜井美奈さんの
殺した夫が帰ってきました です。

TikTokで流れてきた
「おすすめミステリー紹介」を見て、
思わず
読みたい!


と思い、そのまま購入しました。

それにしても――
タイトル、かなり衝撃的ですよね。

 

 

 

あらすじ(ネタバレなし)

都内のアパレルメーカーに勤める鈴倉茉菜。
取引先の男性・穂高から、しつこく言い寄られ悩んでいました。

 

ある日、帰宅途中に家の前で待ち伏せされ、
茉菜が制止する声も聞かず、家の中に入ろうとする穂高。

 

そのとき、二人の前に現れたのは
「夫」を名乗る一人の男

 

確かにその男は、
茉菜の夫・和希でした。

 

しかし茉菜は、
安堵するどころか恐怖を覚えます。

 

なぜなら――
和希はかつて、
自分が崖から突き落とし、確実に殺したはずの夫だったから。

 

秘められた過去の愛と罪を追う、
心を締めつけるサスペンスミステリーです。

 


 

心に残った言葉

印象に残った言葉を、いくつか。

どんなに好きと言われても、どんなに「普通」を演じても……
いや、普通であろうとすればするほど、
自分が他の人とは違うということを感じさせられた。
(P141)

だけど、人生なんてほんの1秒、
タイミングがずれただけで、
すべてがひっくり返ってしまう瞬間がある。
(P268)

サスペンスの中に、
人生そのものを考えさせられる言葉が散りばめられていました。


読んでみた感想

最初は
「サスペンスミステリーだな」
と思いながら読み始めましたが……

 

物語が進むにつれて、
ただのミステリーではないことに気づきます。

 

304ページと長編ですが、
展開が気になって詰まることなく、
スラスラと読み進められました。

 

特に後半は一気にギアが上がり、
複雑に絡み合った謎が、
少しずつ解き明かされていきます。

 

終盤は引き込まれ、
ページをめくる手が止まりませんでした。

 

Amazonレビューの多さを見ても、
多くの人に読まれている作品だということが分かります。

 

※結末については、
ぜひご自身で確かめてほしいので、ここでは伏せておきます。

 


こんな人におすすめ

✔ サスペンス・ミステリーが好きな人
✔ どんでん返しのある物語が好きな人
✔ 人の人生や心の闇を描いた作品に惹かれる人

 

重すぎる悲しいサスペンスが苦手な方でも、
比較的読みやすい一冊だと思います。

 

読み終えたあと、
それでも、頑張って生きよう
そんな気持ちにさせてくれる物語でした。

 

 

 

 

 

関連情報

連続テレビドラマにもなっているんですね。(知らなかった…)

 

結末は知っているけれど、
映像になることで、
また違った臨場感が味わえそう。

 

時間を見つけて、観てみようと思います。

 

 

タイトルに導かれて手に取った一冊

唯川恵『男と女 恋愛の落とし前』

こんにちは☺
本日おすすめしたいのは、

 

唯川恵さん初の恋愛新書
男と女 恋愛の落とし前 です。

 

図書館で何気なく本を眺めていたとき、
「恋愛の落とし前」という、
強くて少し怖い言葉が目に留まり、思わず手に取りました。

 

 

 

 

あらすじ(ネタバレなし)

不倫は、することよりも「バレてから」が本番――。

 

恋愛小説の名手・唯川恵さんが、
実話をもとに描く“修羅場の恋愛学”

 

36歳から74歳まで、
未婚・既婚・離婚経験者など
12人の女性のリアルな証言をもとに、

  • 不倫

  • 結婚と離婚

  • 世間体と本音

  • 女として生きること

を、冷静かつ容赦なく切り取っていきます。

「大人の恋には、大人の事情と責任がある」
そんな言葉が何度も突き刺さる一冊です。

 


この本を読んだきっかけ

唯川恵さんの恋愛小説は、これまでにも何冊か読んできました。

 

ただ今回は
小説ではなく、インタビュー形式
しかも“リアルな恋愛”が語られる、という点に惹かれました。

 

きれいごとではない、
現実の恋愛を知りたかったのかもしれません。

 


心に残った言葉

・別に恋愛がなくても生きていくことはできる。

 けれど、人は誰かを想う気持ちを抑えることができない生き物である。

(P3)


・恋愛は、成功と失敗があるんじゃない。

 成功と教訓があるだけだ。

 (P152)

 

・女は、自分が女であることを自ら出すのではなく、

 相手によって引き出される。

 (P250)


読んでみた感想

正直に言うと、
Amazonのレビュー評価はそれほど高くありませんでした。

 

それでもタイトルが頭から離れず、読んでみたところ――
結果、読んでよかったです

 

一気読みでした。


どの恋愛に対しても感情的にならず、
とても冷静で、多面的な視点が印象的でした。

 

「世の中には、本当にいろんな人がいる」
そして
「それだけ、恋愛の形もある」

改めて、そう感じさせられました。

 

特に印象に残ったのが、この一文。

なぜそんなに結婚したかったか。
答えは簡単。結婚しない人生というものが想像できなかったからである。
(P88)

私は31歳ですが、
これまで結婚に強くこだわったことがありません。

 

その理由を考えたとき、
幼い頃に両親が離婚しているため、
「結婚生活」というものを具体的に想像できなかったからだ

と、気づかされました。

 

逆に言えば、
幸せな夫婦を見て育った人は、
「結婚は当たり前」「人生に必要なもの」
として自然に受け取っていたのかもしれません。

 

作中にもありましたが、
子どもにとって
「結婚」や「夫婦」という形は、
やはり親から学ぶ部分が大きいのだなと、改めて思いました。

 


こんな人におすすめ

✔ 唯川恵さんの作品が好きな人
✔恋愛小説・恋愛エッセイが好きな人
✔ 他人の恋愛観や人生を覗いてみたい人

 

タイトルに惹かれた方には、
ぜひ一度読んでほしい一冊です。

 

「こんな人生もあるんだな」
そう思わされる本でした。

 

他人には言えない秘密を、
少しだけ覗いてみませんか?(笑)

 

 

 

 

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