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「HUNT(ハント)」 2022年 韓国
-見どころ(U-NEXTより)-
『イカゲーム』の主演を務めた実力派俳優、イ・ジョンジェの映画初監督作。二転三転するサスペンスフルなストーリーと、迫力のアクションに引き込まれる。
キャスト
チョン・ウソン
チョン・ヘジン、ホ・ソンテ
コ・ユンジョン、キム・ジョンス
チョン・マンシク、オ・マンソク
ちょっとしたあらすじと感想
キャストが豪華そうで
見る前からかなり期待でわくわくして見ました。
背景となるこの1980年代は
民主化運動が活発で激動の時代。
この時代の映画は
「タクシー運転手 約束は海を越えて」
「1987、ある闘いの真実」
「KCIA 南山の部長たち」
と見たかなぁ。
ドラマでも何本かありました。
(「五月の青春」も絶対見たい)
でもだからといって
歴史に詳しくなってるというわけでもなくて…
そんな私が見る映画としては
この映画はちょっと
むずかしめだったかも。
「タクシー運転手」と
「1987、ある闘いの真実」は
無知のわりにもそれなりに
すごくおもしろかった。
「南山の部長たち」は
イ・ビョンホンさんと
誰だかわからないイ・ヒジュンさん(笑)
を目当てに見たけど
話はあんまり理解してなかったかも。
この「HUNT」もわかりづらくて
というか
めちゃ緊迫感あって
先が見たくなるおもしろさなんだけど
??なまま進むところも
盛りだくさん。
しかも
カメオ出演の方もさりげなさすぎて
わかりづらすぎる(笑)!
おもしろいのにもったいないぞ
ということで
再度しっかり見る必要がありました。
この相反する二人の
見えない同調みたいなものと
違う立場、考え方、目的が交差しながら
それぞれの信念が見えてくる過程に
とても見どころを感じました。
安企部というのは
白をムリクリ黒にしてしまう
拷問だらけの
そら恐ろしいところですが
そこに所属する二人。
部下はいろいろいるけど
海外チームのジョンジェさんに
付いているのがチョン・ヘジンさんで
国内チームのウソンさんに
付いているのがホ・ソンテさん。
ジョンジェさん演じるパク次長は
撃たれて死んだ部下(イ・ソンミン)の
娘であるユジョン(コ・ユンジョン)を
見守りながら支援してます。
他にも
名前知ってる、顔知ってるという
俳優さんたちがぞろぞろ出てきて
これはあれはどうなるの~??と
先へ先へと誘われます。
そんな中、安企部で同時に行われるのが
ウソンチームがやる417特殊作戦
(北朝鮮への上陸?)と
ジョンジェチームの亡命作戦。
亡命作戦は
情報と引き換えに北の核責任者
(チョン・ジェソン)を保護する作戦。
このふたつの作戦は
情報漏れと
無能部長のせいで両方とも失敗し
死者も出ることに。
それで
内部に潜む北のスパイ”トンニム”を探せ
ということになります。
次長二人はそれぞれ部長に命じられて
お互いを探り始めることになって
対立が深まっていきます。
調査していくと
お互いそれぞれに怪しい点が出てくるし
それぞれが相手の弱点になる人を
拘束して痛めつける。
ユジョンも普通の大学生の女の子なのに
よく耐えたなぁと思ったけど
あとになると
”さすが〇〇の人…”ってなります
でも、もう拷問やめて~という感じ
とにかくここ(安企部)は
スパイを”仕立て”まくりで
拷問をする現場の人が
結果を出したくて仕立てるだけじゃなく
上の人が仕立てを指示したりするところ。
この次長二人も
お互いを暴こうと調査をするけど
相手をスパイに仕立てるための
根拠作りをしてるのでは?
と思えてきたりもします。
亡命失敗となるや
亡命者の家族を車から降ろして置き去りにしたり
えっ、その人殺すの?ってこともする
非情なパク次長。
このシーンの
ゆっくりメガネを外すところ
めちゃ恐ろしい顔のジョンジェさん
そして
軍部にいた頃から知り合いで
黒い繋がりがあるかも知れない
キム次長と軍事会社?代表(ユ・ジェミョン)。
3年前の光州となってるシーンがあったけど
軍にいた頃にキム次長たちは
市民を打ちのめして制圧するとかの
不本意なことをやらされたってことかな??
そして北朝鮮からは
戦闘機が飛んできて
一瞬、攻撃か?と思ったけど
これは亡命希望者で
その人から北が使う暗号表を入手したり
情報戦の攻防も描かれながら
それ以外でも
ちょっとした脇役さんも
味のある人ばかりだし
誰が”トンニム”でもおかしくない状態の
安企部です。
北側はスパイのトンニムから
南の大統領の動向などの情報を得つつ
でも
その自国側のスパイのことも
ただの駒扱いだし
なんだか腹が立つというよりも
北の管理職の人のことは
足がすくむ感じで見てました
そしてついに
”トンニム”の正体が明らかになるのですが
わかった後も
そんな展開するんだ…
と目が離せません。
終盤は
大統領が歴訪するバンコクで
暗殺計画が行われようとするんだけど
混乱ぶりが妙にリアルでハラハラします。
狙うのは北の狙撃手たち。
すると
キム次長の後ろの森林で
ピカッ!
この
ライフルのスコープの反射を
見逃さないパク次長の眼光!
そして
「南朝鮮は火の海になる」という言葉を聞き
何かが切れるパク次長!!
さらには
キム次長までがーー!!
もう~
誰が撃たれる?殺られる?
っていう緊張感の中
さらに爆発まで起こる大混乱のバンコク。
だけどここはラストシーンではない。
ラストは
イ・サンミンさんの言ってた
「すぐに次の誰かが来るはずだ」
という言葉に意味があったことがわかって
その”誰か”も誰なのかがわかって
そこからのこのラスト…。
もやっとする終わり方では
全然ないんだけど
憶測しなければいけない部分も
含みながらの終わり方でした。
どっちが撃ったのかわからず
銃声だけが聞こえるシーン。
私は
感情のある方の人が
無駄にたくさん撃ったのでは
と思ったので
銃声の数からして
あれはこっちがこっちを撃ったんだな
と勝手に確信して終わりました
(いつも無駄に長いのは私の感想ですけど。)
この映画は単に
”いいもん”と”わるもん”のお話ではなくて
どちらかが正義になると相手は悪だし
でも逆でもあるわけで
さらには
両方が正義だったり両方が悪だったり…
奥深いところを描いてる感じです。
男たちの苦悩と悲哀を
しみじみと感じさせ
個人的な”情”を垣間見せながらも
なおかつその上にくるのは
信念なんだなぁという
なんだか
平和な時代に生きている者には
到底真似できない生き様を
見た気がします。
時代背景は関係なくしたとしても
いろんな意味で
上級者向けの映画ではあったけど
見る価値のあった映画でした。
ひとつ思うのは
字幕(翻訳)について
もっと興味深く見せられる訳が
ありそうなのに~と思うところが
いくつかあったかな。
バンコクの爆発の後のキム次長のセリフは
「生き延びたくて?」
よりも
「生きたかったか?」
の方がかっこいい気がする。
めちゃ微妙な所の文句を素人が言うな
という感じですが…
でもこのセリフの印象は
ラストを見るときの
感慨深さにも関わると思う。
あ、あとは
この映画のカメオ出演ですが