■「恋愛体質 ~30歳になれば大丈夫~」

 (原題:メロが体質)

 

何を書こうか迷ったけど、今日はこれで。

ポスターの3人がほんといい表情してます。

この顔見ると、いろいろあっても上を向いてOK胸張ってOK!自分らしくでいこうと思わせてくれる。

 

 

泣かされて笑わされて、考えさせられるドラマでした。

とっても良かった。

 

これは、話題になった映画「エクストリーム・ジョブ」の監督&制作チームが手がけたというドラマだそうな。

大人女性共感のラブコメということで、これから30歳になる人も、30歳ぴったりの人も、30歳を経験した人も、多くの人に刺さるドラマなのではないかと思う。

基本的には、辛辣でアイロニーみたいなやりとりを思わず吹き出しちゃう感じに仕上げてくれてる。

でも病気で亡くなる人が出てくるのでそっちでも刺さるかもです。

心が弱っている人は見る時期を選ぶドラマかも知れません。

 

映画の「エクストリーム・ジョブ」は、麻薬捜査班が隠れ蓑として開いたチキン店がめちゃ繁盛してしまって大騒動という、その設定からして笑うので見てみたいな。

監督のイ・ビョンホンさんは、しゃべってるところ見たけど男前です。

 

 

それで、ドラマの内容は、ジンジュ、ハンジュ、ウンジョンの3人の女性が主人公。

ウンジョンの家に2人が駆けつけて(押しかけて?)、ウンジョンの弟、ハンジュの小さな息子と共に同じ家で暮らすことになります。

すごく住みやすそうなこの家の気心知れた雰囲気。

 

 

ジンジュ(チョン・ウヒ)は脚本家の元でアシスタントをしていたけど、応募作品を目に留めてもらって作家としてデビューすることに。

そのジンジュの脚本に惚れてくれたのは、ドラマ監督のボムス(アン・ジェホン)。

 

 

ジンジュとボムスのカップルはほんとにお茶目で、微笑ましくて、笑えました。

 

二人は徐々に魅かれ合っていくんだけど、その過程も絶妙なエピソードいっぱい。

ボムスは最初、「何この男、キモっ」って思う登場だったけど、うそみたいにそんなこと無くなります。

言動に何となく癒されてくるし、ボムスの男心が愛おしい・・(笑)。

 

 

脚本家と監督という立場で、ジンジュの元カレも交えながらドラマ制作の過程とともに人間模様が描かれます。

ジンジュがアシスタントしてたベテラン脚本家のペク・ジウォンさんもおもしろいし、アシ仲間もおもしろい。

ドラマ制作の、キャスト決めたりスケジュール立てたり、いろんな部門のスタッフと打ち合わせ風景出てくるけどそれもおもしろかった。

 

ジンジュは変わり者だけど、よく考えたらドラマの登場人物みんな変わり者(笑)。

でも、端役の人も含めて全員が個性にあふれてて光ってます。

 

そして、ハンジュ(ハン・ジウン)は、小さな息子がいるシングルマザー。

 

 

守ってあげたいタイプだったのかな?大学時代からモテモテだったけど、好きになった相手は自由奔放。

子供も生まれたのに結局別れて、ひとりで息子を育ててる。

同居が始まってからはみんなが面倒見てくれるけど、でもやっぱり働きながら一人で子供を育てるということのしんどさをじんわり感じた。

普通の女の子だったのに、子供に父親はいない、会社では社会の厳しさにもまれる毎日。

普通の30歳の現状をじわじわ感じさせてくれる。

 

 

ドラマ制作会社で働いてるハンジュだけど、ジンジュも脚本家だし、韓国のドラマ制作事情が垣間見れるところがおもしろい。

ハンジュは最初PPL(間接広告)の担当で、撮影現場ではスポンサーの商品を映してもらうのに奔走します。

まったく協力的じゃないドラマ監督とかワガママな役者にひどい苦労をするけど、その様子もおもしろおかしくて、でもリアルな厳しさも伝わってくるという、ハンジュだけじゃないけど全部を通してそんなところがあるドラマです。

 

そして、一番泣かされたウンジョン(チョン・ヨビン)。

 

 

勤めてた会社でセクハラパワハラにぶち切れて退職。

その後、ドキュメンタリー作品を撮ってそれが公開されると大当たりします。

でも、出会った最愛の恋人ホンデ(ハン・ジュヌ)が病気になって亡くなります。

これにはもう、、、心がえぐられた。

 

ウンジョンには今でも、いつもホンデが見えてます。

普通に会話して、優しく答えてくれるホンデ。

でもはたから見ると、何もない空間に向かって話してるウンジョン。

まわりはそんなウンジョンを見守るしかない。

 

ある時、ウンジョンはもうすでにこの世にはいないホンデと会話する自分を自覚して泣き崩れます。

「僕がいなくなってもいいのか」と、責めているようなホンデ。

でも、会話をしてくれるホンデも、ホンデの言う言葉も、すべてはウンジョンの中から生まれるもの。

ホンデが優しくしてくれるのも責めるのも、ウンジョン自身が作り出しているものなんだろうな。

そんな気がしました。

 

このウンジョンのエピソードで感受しすぎた私は一時、見るのやめようかと思うくらいだったけど、不思議とオープニングのポップさとテーマ曲で徐々に元気が出てまた続きが見れました。

韓国ドラマのポップな要素にこんなに助けられたことないかも・・。

 

そんなウンジョンが出会うのが、CF監督のサンス(ソン・ソック)。

恋愛に発展まではいかないけど、二人の空気感が絶妙。

ジトー・・・っとした目つきと、しれー・・・っとした目つき、二人ともめちゃくちゃいい味出してます。

 

 

施設のボランティアの後、ベンチでアイス食べる二人。

「抱き締めましょうか」

って言ってくるサンス。

あーー、ソン・ソックさん、心がきゅ~~~~~~~っとなるわぁあああ・・・!

何の好意も無さそうな無愛想変人のくせにやってくれるぜという感じ。

いや、この人は変人だからいいのか。

ウンジョンの、自身でも知らなかった心の入り口というのがあって、サンスはそこから入り込んできた人のように感じます。

サンスは何か通じるものがあるという貴重な人だと思うので、そういう存在はウンジョンにとってこの先の人生でとっても良いことだと思ってまた泣けた。

 

人はみんな、何を抱えているか他の人にはわからない。

言葉にしていないだけで、わかることはわかるけどわからないことはわからない。

当たり前のことだけど、当たり前なのにそんなわからないことがきっかけでいろんなことが起こる。

 

ハンジュの会社の後輩のジェフン(コンミョン)は、同棲中の彼女とのうまくいかない毎日を過ごしてます。

ありふれててドラマにするまでもないストーリーをあえてドラマにしようとしたのかしら?という香りがしました。

 

 

ジェフンと彼女の話はいまひとつだったけど、ハンジュとのからみは良かったな~。

 

あと、ウンジョンの弟のヒョボン(ユン・ジオン)も最初印象薄かったけど、さりげなく入ってくる音楽シーンがとても良くて思わず2度見でした。

 

 

ヒョボンは、ミュージシャンで同性愛者。

姉のことが心配なのがよくわかります。

 

そして、その他出てくるカップルもみんな良かった。

 

ウンジョンが密着してドキュメンタリーを撮る女優のソミン(イ・ジュミン)とマネージャー。

 

 

ソミンがどんどんかわいくなるし、このカップル好きでした。

 

そしてソミンの事務所の代表のパク・ヒョンスさんもよかったし、ボムスの同期?ドンギと、食堂の栄養士ダミ(イ・ジミン)のカップルもよかった!

 

 

栄養士ダミはかめばかむほどな味わいのある人でした。

 

ボムスの先輩とベテラン脚本家ヘジョン(ペク・ジウォン)のカップルもよかったよ、ぴょんぴょ~ん!

↑いい年したヘジョンですが、酔うとウサギになります(笑)。

 

まあ、つまるところ出てる人みんな良かったです。

ミョ~な空気感を出しつつも、役者さんはみんな息の合った演技を見せてくれる。

BSでインタビューを見たけど、友達と気軽に会話するように見てほしいとイ・ビョンホン監督が言ってた。

なるほどな~と思います。

 

ドラマの中では、全員がなるほどな~な結末じゃないんだけど、それが逆に狙いなのかな。

ジンジュとボムスがドラマの登場人物の展開を考えたりしているので、私自身もこのドラマを見て、「あー、制作側はこういう意図なのかな」とか考えたりしちゃいました。

 

ちなみに、主題歌がとってもいい曲で、アップテンポだと元気が出るしスローバージョンだと泣ける泣ける。

youtubeに聞きに行ったら、ジンジュとボムスが歌ってるのがあった!

かわゆいわ~、愛らしいわ~、この二人。

 

 

あと、ドラマのおまけで、シーンからの名言集が付いてたりするんだけど、私にはウンウンとなったのは半分くらい?

でも、チキン大好きな韓国人ということで、

「チキンはどう?」

「それなら死ぬ前に誘っても変じゃない」

これは名言になってもおかしくない(笑)。

韓国のチキン専門店は、日本にあるコンビニの数よりも3万軒以上多いとか。

これには非常にびっくり(笑)!

 

そして、ジンジュがボムスと付き合うことになってお母さんに伝えたとき、

「おわびにもてなすわ」と言う母に、ジンジュは「何のおわび?」という真顔でのやりとりがあるんだけど、私にはお母さんのこれが名言。

愛情と本音と思いやりを感じました(笑)。

 

30歳という年齢は、なる前は「もう30だ」、過ぎてしまえば「まだ30だ」って思うように、ドラマの中でも微妙な年齢として扱われてる。

30歳というものを特別に考える必要なんてないと私は思うけど、でもひとつの区切りとして「ここまでくれば大丈夫」と前向きに捕えればいいかなぁと思う。

それが、60歳であっても、80歳であっても、その時が来たら、その都度大丈夫って自分に言いたい。

見終わってそんなことを思いました。

 

 

人間はみんな、がんばりすぎてサボりすぎる生き物だ。

そんなことをしみじみと実感しながら今年も終わろうとしています。

 

日本もコロナで波乱の1年だったけど、私のきょうだいの一人が上海にいるので1年前はほんとどうなることかと思った。

当初は大使館の人も邦人も大変だったろうなと思い返したりしてます。

もちろん、その後の世界の人みんな大変だったんだろうけど、私からすると異国の地で大変な事態が起こるというだけで心臓バクバクなので・・。

そんなつながりもあり、少しは見るようになった中国関連の出来事。

日本でもいろいろあったけど今年の印象に残るのは、やっぱり激動の香港情勢かなぁ。

 

日本は平和でいいなと生きてきたけど、たまに「このままで大丈夫?」みたいな漠然とした不安感にかられます。

私たち日本人は強いエネルギーやパワーってあるんだろうか。

ものをはっきり言わないとかのひかえめを美徳としていて、それは素晴らしいことなんだけどぬるま湯に浸かることになる場合もある。

最近の20代の人は勤務時間内でも会社の上司からの仕事電話に出ないとかいうのを聞くと、え、なんで?って思う。

私が仕事を始めたときに目からウロコが落ちたこと、”物事には必ず理由がある”。

とある場所にとある色を使ったとき、なぜその色なのか説明を求められた。

私は”合う”と思ってしたことだけど、ビジネスに限らず、社会では”理由”が無いと通用しない。

日本にいる人みんながみんな私のように感性で行動する人ばっかりだったら日本は衰退しちゃうかもです。

常に国のことを考えろとかではないんだけど、愛国心とか忠誠心とかいうものも、本来は素晴らしいものだと思う。

だけど日本で愛国心と言うと、一部で負のイメージもあったりなんかして、育つ土壌が無い感じ。

日本って、大丈夫なのかなぁ。

 

と、なんだかとりとめもないことを書いてるけど、自分でも何が言いたいか全くよくまとまらない。

なので人生の課題のひとつとして来年以降に持ち越します(笑)。

 

とにかく、これはドラマブログでした(笑)。

気ままに書いているとはいえ、訪れてくださった方どうもありがとうございました。

感謝します。

 

これからも、ドラマ好きな全ての方が好きなドラマを見続けられますように。

 

そして、次の年に向けて、世界中で苦しんでいる方が少しでも良い方向へ進みますように。

 

願いを叶えてと祈るにはおこがましく、ただ、願うだけの私です。

(あれ?おんなじこと・・かな?)