■三国志 Secret of Three Kingdoms (BS12/全54話)

 

三国志なんてゆうの、ちゃんと見たことも読んだこともないです。

BSでやっていたので、男前の顔ぶれを覗くためだけに録画しました(笑)。

でも意外とドラマは最終回までするっと完走。

そんなにこむずかしくないし、1話からわりとおもしろかった。

 

このドラマは皇帝となる劉平(りゅうへい)が主役で、司馬懿(しばい)、郭嘉(かくか)、曹丕(そうひ)、曹操(そうそう) とかが主要人物です。

 

簡単にあらすじを言うと、

 

タイヘンや、皇帝が今にも死にそうやねん!

双子の弟を連れてきて漢王朝を存続させるで!

皇帝を入れ替えるのはナイショやし!

そうそう たちの好きにはさせへん!

 

という内容です。

 

 

20話か30話くらいまで そうそう は出てこない。

なので、三国志じゃないじゃ~んと思って見てました。

この時点で、主役の一人 しばい が三国志キャラクターだということを知らない私。

あれ、こんな無知をさらけだしていいのか。

えらいこっちゃ(笑)。

 

しょかつりょうこうめい とか そうそう とか かんう とかなら名前は知ってる。

だけど、誰と誰がどこでいつ戦ってどっちが勝つのとかも全く知らない。

戦国の時代を生き抜く猛々しい武将と、知略をめぐらす軍師たちには多少の興味はあったものの、めんどくさそうとかいう理由で関わることはないだろうと思っていました(笑)。

 

三国志というのはもちろんフィクション系とノンフィクション系があるのはわかります。

そうそう って漢字で書けないので、調べたそのついでに言い方を初めて知りました。

歴史通りの史実を綴ったのが「正史(せいし)」で、誰かを悪役にしたり英雄にしたりと作者の盛り付け一杯なのが「三国志演義」というくくりらしい。

そして今回のドラマには出てこない人物だけど、しょかつりょうこうめい の孔明の部分が”あざな”だということを初めて知りました(爆)。

 

そんな無知がすぎる私でも見れたこのドラマ。

 

お話はお上品におとなしくまったりと進む中にも、多少の緊迫感と友情や愛情、憎しみとか野望とかが混ざってきます。

そして、皇帝に据えられた劉平が本当の皇帝へとなっていく成長が描かれます。

 

 

劉平は、幼い頃に名門一族の司馬家に預けられました。

そこで司馬懿(しばい)と他の兄弟たちと一緒に育ちます。

ある日突然、父が迎えに来て連れて行かれ、行った先の皇宮では「アンタが皇帝」と言われます。

本人も知らなくてビックリだったけど、実は劉平は皇帝の双子の弟で、生まれた時から隠されてた。

皇帝が息を引きとってしまったからすり替われということですね。

劉平は血の繋がった兄がいたことに心が揺れ、生前の皇帝が正当な血筋である自分に漢王朝を託したことを知ります。

乱世なので世の中の平和を守るためには武将たちの好きにはさせられない、漢王朝が途絶えたら終わりだ、と皇后たちに説得されて皇帝になる劉平。

劉平は、そもそもが心優しい青年なので、親しい人の身を危険にさらす選択はできない性格。

なのに皇帝となってしまったから、この後も、民の平穏と身近の少数の犠牲どっちをとるかとか、天秤にかけられないみたいなことも多くて苦悩の道を歩むことになるというわけです。

大局を見て冷静で冷徹な判断を下す皇帝(死んだ兄)と違って、弟は優しすぎる。

でもやはり人の命は大事で、正しいことは正しい。

皇后の伏寿(ふくじゅ)さんは、そんなことでは漢王朝は滅びる!と何度かキレますが、だんだんと心を溶かしていきます。

そして二人は想い合うように。

本来は兄嫁だから、公に結ばれるためにはどうするの?というのも苦難のひとつ。

 

 

ふくじゅ役の女優さんは、めちゃくちゃ美人というではないと思うけどわりと好きです。

演技もお上手だと思うし、髪型とか変えれば十代後半も演れそうな気がします。

多少つけま感はあるけど(笑)。

 

そして、かっこいいのが司馬懿(しばい)。

かっこいいと言うより、私には全てがかわいく見えてしまってつい目で追ってしまう。

 

 

はっきり言うと、昔っぽい男前で濃ゆさがムズがゆいお顔(笑)。

だけど、見ていると第一印象とはまた違う魅力がじんわりきました。

この役者さんが普通に現代劇に出てきてもかわいいと思うかはわからない。

頭良すぎる しばい という役をやってるからこそかわいさを感じる。

何がかわいいの?と言われても困るんだけど、ちょっとした表情?動作・・?

勝手に若さや少年っぽさも感じ取ってます。

 

「天地を碁盤とし星たちを石として、天下の英雄たちと勝負する。これに勝る楽しみはない。」
 
しばい がキリリと吐くセリフも何気にベリベリかっこいい(笑)。
終盤はちょっと興味は薄れたけど、一番好きなキャラクターでした。
 
愛する人を亡くしてからは変わってしまった しばい。
表情に冷酷さをばんばん出していばらの道を歩もうとする しばいを見るのは、つらいんだけどそんな生き方がとても合っているようにも見えて、演技力なのか役柄が合っているのか・・結構見入りました。
 
そうそう の軍師である郭嘉(かくか)は、劉平の正体を暴きそうでハラハラしたけど、見ているとだんだん良くなってくる人でした。
なんだか舞台俳優さんみたいな匂いがする役者さんだった。
(全く知りませんが;)
 
 
最初、かくか は恋人の任紅昌(じんこうしょう)と、ず~っといちゃいちゃいちゃいちゃしています(笑)。
不真面目感たっぷりだけど、人の言うことにいちいち動じないし、頭の中で大量の碁盤を同時進行させてるんだろうな~な香りが良く出てました。
任紅昌(じんこうしょう)は悪女かと思ったけどそんなことはなく、すごく綺麗で、結構いろいろある人でした。
 
しばい の愛するのは、前の皇帝の妃の唐瑛(とうえい)。
 
 
この人は武術にも長けていて、故郷の人が殺戮にあったとかだったかな?
隠密みたいな集団に属してて、秘密で動いて人も殺したり。
元王妃なのにこんなのありなのね~と思いつつも、しばい がこの人を気に入ってるので見守る。
しばい は、とうえい が好きなのを隠さずに近づいてくれます。
自身ありげに接するんだけど、それが見てて嫌じゃない。
「おまえは俺のもの」な感じがしつつも、がっついてないところが良いわ。
 
 
そして、そうそう の息子の そうひ は序盤から出てくる主要人物で、劉平や しばい と共に終盤を閉めてくれます。
 
 
父から褒められたいし認めてもらいたいと苦悩しながら生きていて、義理も愛もある人なんだけど翻弄される役どころ。
刺客に首とか切られるけど、かわいい顔に似合わずタフです(笑)。
 
そうひ の父 そうそう は、どんなゴツイおっさんが出てくるんだと思っていたら、なんと「月に咲く花の如く」に出ていた星移のお父ちゃん?!
 
 
目ぢからあるし、企んでます~みたいな顔を威圧感たっぷりで見せてくれました。
いい人でもないけど極悪にも描かれてなくて、でも脇役なのに名を馳せた武将の感じがすごくしました。
 
最後の数話の終わらせ方は、史実にリンクさせていく部分で少し世界観が引き戻されるけど、納得の終わり方でした。
そうひ がダークサイドに堕ちてしまったのかと思うとかわいそうではあるけれど、やっぱり一番かわいそうなのは しばい。
 
 
劉平と決裂して そうひ の軍師となる時も、
「この乱れた世の中は、業火に焼かれる地獄と同じ」
とか言ってた。
劉平との絆と友情が無くなることはないけれど、決して許すことの出来ない劉平の招いた結果。
心の中であいまみえないこのふたつを共存させる今後の人生なのか~。
 
しばい は自ら ふくじゅさんに毒杯を持って行くけど、その後数年の劉平が壊れなくてほっとしました。
別の人は壊れたけど(笑)。
でも、しばい よくやったと褒めてあげたい結末で、劉平とふくじゅさんのラストも綺麗でした。
 
 
心揺さぶる名作というほどでもないけど、そこそこおもしろかったです。
私にとっては中国ドラマがまだ目新しいから見れたのか、男前がいたから見れたのかよくわからないけど。
 
ちなみに無知ついでに書いておくと、中国ドラマは吹き替えが普通で、声は違う人なことも多いのだと最近知った。
言われてみれば、口の動きとずれてることもわりとある。
「海上牧雲記」なんか、タイミングの問題じゃなくてセリフ自体変えてません?みたいなことも(笑)。
(あっちは最終回終わってしばらくロスで・・)
なるほど、尺が足りないとかでちょっとこじつけたい時には吹き替えるととっても便利ですね(笑)。
私としてはご本人の声で見たいと思うんだけど、作品を作り上げるのに声優さんも活躍の場があるということでいいの、かな、、?
いい役者さんだけど「オレ関西弁しかしゃべれへんねん!」みたいな人も、吹き替えてもらえるならば出放題(爆)。
 
このドラマでは、ふくじゅさんはご本人の声だったし、しばい はどうやら違う人のようでした。
 
 
最後に、人物の名前がほとんどひらがなで読みづらくてすみません。
 
 
漢字がものすごくめんどくさいというのはナイショです。